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米国では4月上旬、5州(カリフォルニア、コロラド、ジョージア、アイオワ、ノースカロライナ)に開設された集団接種会場で新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた人たちの間で相次ぎ、吐き気や発汗、失神その他の副反応が報告された。

これを受け、米疾病対策センター(CDC)はこのうち4会場を一時閉鎖。会場で発生した「副反応のクラスター」について、調査を行った。そして同月末、これらの反応はワクチンそのものではなく、接種を受ける人の「不安」によって引き起こされたものだとする結果を公表した。

各州の集団接種会場では合計8624人が、米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製の新型コロナウイルスワクチンの接種を受けた。このうち64人が、目まい(56%)、顔面蒼白または過度の発汗(31%)、失神(27%)、吐き気または嘔吐(25%)、血圧の低下(16%)などの症状を訴えた。

だが、いずれも「重大な」副反応とみなされるものではなかった。症状を訴えた人の年齢の中央値は36歳で、61%が女性。また、1カ所の会場を除き、これらの「副反応」が報告されたのは、接種開始の初日だった。

13人は病院に運ばれたが、同日のうちに帰宅。その他の人は、接種後15分以内に回復した。そして、この64人の4分の1は、過去にもワクチン接種後に同様の症状を起こしていた。

CDCはまた、今年3月上旬~4月上旬にJ&J製ワクチンの接種を受けたおよそ798万人のうち、接種後に失神したすべての人に関する調査も行った。その結果、接種10万回あたりの発生頻度は、8.2だったことを確認したという。

年に1回接種を受けるインフルエンザワクチンの場合、この頻度は同0.05であることから、J&J製のワクチンはその164倍ということになる。ただ、どちらの場合も、失神した人の年齢は、18~29歳に集中している。

副反応は起きても「無理はない」?


新型コロナウイルスのワクチンについて、不安との関連性が指摘されるのはおそらく、驚くべきことではない。

編集=木内涼子

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