知人の知人レベルから声がかかるのは、人間関係の濃さとは関係なく、あなたの強みに「再現性」があるということです。
例えば、先ほどの「人に忖度しないでストレートにものが言える」があなたの強みだとします。まだ関係ができていない人に対して、ズケズケとものを言うだけではひんしゅくを買ってしまうかもしれませんが、相手が受け入れやすいようなコミュニケーションの仕方をあなたが学ぶと、可能性は広がります。
あなたは、いろいろな人と交流する中で、「率直に人からものを言われたいのに、行って貰えない人」の存在に気づくでしょう。
例えば、経営者や、企業幹部の人たちです。あなたの強みが伝われば、出会って1〜2度しか話をしていない経営者から、人づてにあなたに対して、いわゆる「エグゼクティブ・コーチング」のようなことをしてほしいという声がかかるかもしれません。
知人の知人から声がかかるようになると、いわゆる「紹介」による依頼や相談が増えます。あなたの知人から、強みが間接的に伝わり、「紹介してほしい」という声が生まれるのです。
ステージ2では、「紹介の流れをつくる」ことがポイントです。ステージ1でつかんだ感触を、さらに広い世界へと展開していきます。
3. 世の中から声がかかる
3つは赤の他人、すなわち「世の中から声がかかるまで」のステージです。あなたと接点がない人々は、この中に入ります。世の中から声がかかるというのは、どういうことでしょうか。
例えばあなたのメールアドレスに対して、見知らぬ相手から出版や講演の依頼がきたり、SNSにダイレクトメッセージがきたりすることで、新しい仕事のきっかけができます。
世の中から声がかかるためには、あなたが何かしらの情報を発信していたり、広く知られる媒体で活動が取り上げられていたりすることが必要です。そうすると、情報を目にした人から声がかかるようになります。自分が予想もしていなかったところから、相談や問い合わせ、コンタクトがくるのです。
先ほどの例の続きです。人から紹介を受けて、エグゼクティブ・コーチングの経験を積んでくると、あなたが用いている方法論やコミュニケーションスキルに関心を持つ人が出てくるでしょう。
その知見を言語化し情報発信することで、あなたの得意分野に関心を持つ人へ届くようになります。それが雑誌の編集者の目にとまれば、「次の特集記事であなたの取材をさせてほしい」という依頼がくるかもしれません。
その雑誌が発売されたら、記事を目にした見知らぬ経営者があなたに相談してくることもありえます。こうなってくると、「世の中から声がかかる」状態に近づいていきます。
ステージ3では、「強みの再現性を上げる」ことがポイントになります。声がかかるようになるまでの循環を、繰り返し、狙って起こせるようになるのです。