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2021.05.31

一目置かれる人になれ。「声がかかる人」になるまでの3ステージ

Westend61/Getty Images


言語化して情報発信する


「強みの再現性」を発見できたら、今度は実践していくためのヒントをお伝えしていきます。身近な人だけでなく、知人の知人まで範囲を広げても声がかかったということは、「強みに再現性がある」ということです。

再現性が伴った強みは、多くの人にとって興味が惹かれるコンテンツになるでしょう。この段階まできたら、「世の中から、自分がどのような人間として覚えられたいのか」を意識するタイミングかもしれません。

SNSが始まったばかりのとき、どのような旗を立てるかについて大勢の人が関心を持ち始めたこともあり、「どう見られたいか」が先にきて、実態となる中身が伴っていないと違和感を覚えられることもしばしばありました。

例えばTwitterで「あと○○人でフォロワー1000人達成なので、フォローお願いします!」というアカウントを見たり、Clubhouseで「無音の相互フォローですぐにフォロワー1000人!」といった部屋を見て、なんとなく違和感を覚えた方も多いのではないでしょうか。

もちろん、SNSでは、フォロワーは多いほうがいいと考える方が大半でしょう。しかし、良いコンテンツを発信することと、フォロワー数を獲得することの主従が逆転してしまっては本末転倒です。

強みがまだはっきりしていない状態で、なんとなく「何かの専門家になっておいたほうがよい」という打算に基づいたセルフブランディングは、途中で挫折しやすくなります。

しかし、あなたが、ステージ2に到達して紹介で声がかかるようになってくると、自分の「強み」に対して、ある程度の自信を持つことができますし、情報発信の軸も定まりやすいはずです。

この段階までくれば、「どのような人間として覚えられたいのか」を意識して、積極的な情報発信をすることで、あなたの強みが世の中に伝わりやすくなります。

言語化するときは「プロセス」「キーポイント」「コンセプト」に着目する


コンテンツを作ろうとしたときに、「言語化するのが難しい」という相談をいただくことがありますが、何に着目して言葉に落とし込むか、ということがまずポイントになります。

着眼点として私がお勧めするのが、以下の3つの種類です。
1つ目は「プロセス」です。あなたが強みを発揮して成功体験を得るまでに、どのような過程をたどっていったのかを詳しくつづることです。成功に至るまでの準備や心境、実際にあったことなど、そのプロセスで抱えた葛藤や立ちはだかる壁をどう解決したのかに価値があります。

2つ目は「キーポイント」です。あなたが成功体験を得たことについて、まだその手前の段階で苦しんでいる人は、あなたと違って、思うようにいかなかったり、効率よく物事が進まなかったりします。

「このポイントを押さえればうまくいく」というエッセンスがあなたから見えていれば、要点を絞ってわかりやすく伝えることによって助かる人が大勢います。特に、情報が氾濫しているこの世の中においては、「大事なことに絞る」のが大きな価値を持つのです。

3つ目は「コンセプト」です。あなたがオリジナルな言葉によって、これまでの俗説とは異なる考え方やアイデアを提唱できれば、注目を集めることになります。

例えば、マーケティングのAIDMAというフレームワークがあります。AIDMAは長らく使われている「定番」ですが、専門家たちが、「これからの時代、マーケティングはこう変わる」という提言とともに、AISASやAISEASのようなフレームワークを生み出しました。マーケティングの世界は刻々と変わっていきますから、専門領域で活躍している人々によって、新しいコンセプトが提唱されてきたのです。しばしば、そういった新しいコンセプトは反響を呼びます。

言語化をするときには、「プロセス」「キーポイント」「コンセプト」のいずれかに着地させることをイメージしておくと、考えやすくなります。

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