ビジネス

2021.05.24 08:00

個の時代を生き抜け。いつも「声がかかる人」になるための方法


見えない相手と戦うより、評価してくれた人に聞く


例えば、「自分としては頑張っているつもりだが、今の上司はなかなか評価してくれない」という悩みを伺うことがあります。こんなとき、上司に「どうすれば評価してもらえるのか」を尋ねても、ピンとくる答えが返ってこないことがしばしばです。

「もっと仕事の品質とスピードを上げてほしい」「主体性を発揮して仕事に取り組んでくれたらいいのだが」……。あなたが「それはすでにやっているつもり」の場合、モヤモヤすることになりがちです。

一方で、違うアプローチもあります。例えば、前の部署の先輩は、あなたのことをポジティブに評価してくれていて、今でもアドバイスをくれるような関係を築けていたとします。

「自分が人の心を動かすことができていたとき」の話を、その先輩に聞いてみたら、あなたの強みを活かすコツがわかります。まずは聞きやすい人に聞いて、自分の「強み」を理解すれば、強みを発揮した行動をとりやすくなるのです。

見えない相手(評価してくれない上司の胸の内)に対して、どれだけ悩んだりあるいは一生懸命頑張ってみても、その努力は空振りに終わりがちです。どう頑張ったらいいのかがはっきりしないままだと、やがて疲れてしまいます。しかし、過去にあなたのことを褒めてくれた人には、それに値する理由が何かあったはずです。

あなたがその相手の心を動かした「実績」に対して深掘りすることで、努力の方向性がクリアになっていきます。

人の心を動かし続けるからこそ、声がかかる


強みを発揮して声がかかるようになると、いろいろな変化が起こります。

● 特定のことで頼りにされる場面が多くなる
● 社内で名指しの相談や依頼がくる
● 社内で立ち上がったプロジェクトメンバーに誘われる
● 上司から引っ張られる(社内での場合もあるし、転職した上司から誘われることも)
● ヘッドハンターや人材エージェントから案件がくる
● 社外から、コラボの依頼がくる
● 人生の先輩から、チャレンジングな機会へのお誘いがくる
● 知人に、手伝ってほしいと頼まれる
● 会社や個人のHP、SNSに仕事の依頼がくる
● 得意分野が確立されていて、執筆や講演の依頼がくる

「声がかかる」というと、有名だから声がかかるのだと思われがちです。しかし、今有名になっている人物も、過去に人の心を動かし続けてきたからこそ、多くの人に必要とされ、声がかかっているのです。何もせずにただ待っているだけでは、声はかかりません。

「自分には、まだ名乗れるような専門領域もないし……」と悩まれる方もいますが、焦って無理やり、にわか専門家になる必要はありません。

人に対して、強みを活かした貢献をすることで、相手の心が動く。この繰り返しによって、あなたの強みを認識する人が増え、「声がかかる人」になるのです。

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