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Forbes JAPAN本誌で連載中の『紳士淑女の嗜み』。ファッションディレクターの森岡弘とベテラン編集者の小暮昌弘が「紳士淑女が持つべきアイテム」を語る。今回は5月号(3月25日発売)より、「麻布テーラークレスト」のスーツをピックアップ。


森岡弘(以下、森岡):いくら社会全体がカジュアル化しているといっても、ビジネスマンにとって、まだまだスーツは必需品です。

小暮昌弘(以下、小暮):着用する機会は昔に比べると減ってきたかもしれませんが、それだけに逆に着るときにはいいスーツを着たいと多くの人が思うはずです。

森岡:確かに。そうなるとスーツのよし悪しが見られる時代といえるかもしれません。

小暮:スーツはジャストフィットが基本です。完璧なフィットを求めるならば、スーツをオーダーで仕立てたいと思う人も多い。しかしオーダーでスーツを仕立てることはハードルが高いのも事実です。今回取り上げる「麻布テーラー」はそんなオーダースーツを身近にしたショップだと思います。

森岡:私も同じ意見ですが、今回紹介するのは麻布テーラーグループのなかでも頂上・紋章を意味する「麻布テーラークレスト」です。

小暮:「麻布テーラークレスト」はどんな特徴がありますか?

森岡:麻布テーラーグループのなかでは唯一、フルオーダーを扱っています。店頭には確かな知識と経験をもったスタッフに加え、黄綬褒章を受章した現代の名工・鈴木誠二さんという方が在籍しています。

小暮:それは心強いですね。オーダーではスタッフの方と相談しながら進めますが、仕立てのプロフェッショナルがいらっしゃれば専門家としての意見も聞くことができますし、こだわったこともお願いできるかと思います。

森岡:「麻布テーラークレスト」は、ビジネスからフォーマルまで扱っているのも特徴です。世界で活躍するエグゼクティブから「海外のパーティに出席する際に見劣りのしないスーツやフォーマルをオーダーしたい」、あるいはスーツを毎日着用するプロ級のエグゼクティブから「趣味嗜好を反映した自分だけの一着を仕立てたい」との要望が多数寄せられていると聞きました。

小暮:そうした声が上がることは、日本のオーダースーツの状況が成熟してきた証拠かもしれませんね。これからのスーツは嗜好的な意味合いが強くなるともいわれていますからね。

森岡:今回紹介するのも趣味嗜好がよく表れたものです。肩が特徴的で、「ワンサイド・ラグラン」と呼ばれる仕様。正面からはドレッシーな佇まいで男らしさを演出。背面からはラグラン仕様にしてドレスダウンした背中を演出して、着心地も快適です。

photograph by Masahiro Okamura text by Masahiro Kogure fashion direction by Hiroshi Morioka edit by Akio Takashiro

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