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世界初のホログラム技術を用いたARプラットフォームを開発した『Tilt Five』の創業者は女性だ。彼女の名前はジェリー・エルズワース。昨年発表された世界を変えるAR界の旗手30名「Next Reality’s 30 People to Watch in Augmented Reality for 2020」にApple CEOティム・クック氏、Zoom CEOエリック・ユアン氏らと共に選ばれた。

彼女が率いるTilt Fiveが行ったクラウドファンディングKickstarterでは登場17時間後に⽬標調達額45万ドルに達し、最終的に170万ドルを突破したことで話題になった。シリーズAラウンドで目標調達額以上の需要があったという。Tilt Fiveが作るARボードゲームが利用者、投資家から期待されていることが理解できる。

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だが、シリコンバレーのスターの一人と言っても過言ではない彼女は、いわゆるエリート、ではない。高校を中退し自分が作る車を用いてプロのレースドライバーになるも、幼少の頃から発明家&起業家としてキャリアを積んでいたこともあり、シリコンバレーの企業を目指した。

しかし、採用試験では100回以上の「不採用」の通知をもらう。そして1度目のスタートアップ挑戦は失敗している。現在のTilt Fiveは2度目のスタートアップ挑戦だ。そんなタフなメンタリティーを持つAR界のスターにARの未来、女性起業家として心がけていること、日本展開について伺った。

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『Tilt Five』の創業者ジェリー・エルズワース

──ARの未来とは

現在Tilt FiveのARボードゲームでは、「ARグラス」と「専用コントローラー」を使っていますが、デバイスは今後さらに進化していくでしょう。ホームコンピューターがスマートフォンに進化していくほどの劇的な進化が予測されます。

ですが、未来を考えるときにテクノロジーの進化以上に注視すべきものがあります。それはテクノロジー企業の社会的責任です。現在、テックジャイアントによる情報操作、不正使用などが世界的に問題視されていますが、未来を語る上では企業の社会的責任を考えていき、倫理観を持って利用者のことを考えることがさらに必要になります。

Tilt FiveはホログラムとARグラスを用いるテクノロジーの企業ですが、私は起業当時から一番大切にしているのが倫理です。利用者の生活が豊かになることを考え抜いた上での体験を重視しており、この延長上にネクスト・リアリティー、ARの未来が築かれていくのです。

──次世代を担うAR旗手として選ばれたジェリー・エルズワース。あなたがXR(AR, VR, MR..)の世界に興味を持ち始めたのはいつからですか? そしてどのようなキャリアを歩んできたのか教えてください。

小さい頃から発明家に憧れていてモノづくりをしていました。同時に起業家として、自分の作ったものを販売するようなことを行っています。なので、発明家気質、起業家気質というのは幼少の頃から私のなかに根付いています。

同時に、SFが大好きでスタートレックやスターウォーズの世界観、特にホログラムには感動し、いつか自分で作りたいと思っていました。その後、高校を中退して自分で車も作り、プロのレースドライバーになるのですが、同時に起業家としてもPCのリテールショップをオープンし、人事・採用、マーケティング、セールスなどビジネスの基礎を身につけました。

文=西村真里子

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