SOCIAL CHANGE with SPORTS

TuiPhotoEngineer / Shutterstock.com

“テクノロジーとアートとスポーツの力で、「スポーツ観戦」を再創造する”というチャレンジに挑んでいるNTT。

従来のやりかたや技術だけではなく、アートやデザインの持つ感性を取り入れることによって、より社会に役立ついいものができるのではないか?

そんなイズムを実現するために誕生したチームが「2020エポックメイキングプロジェクト」だ。

中でも、これまでにない斬新な観戦方法として期待が高まっているのが「Swarm Arena(スウォームアリーナ)」。無数の走行ロボットと通信制御技術を使い、スポーツ観戦の新たな映像表現を実現しようとしている。

スポーツ観戦と言えば、これまでは直接スタジアムへ足を運んで応援したり、テレビで観戦したりするのが常だった。しかし昨今のテクノロジーの進化と新型コロナウイルスの影響も相まって、現在、動画配信やVR・ARの活用など、テクノロジーを搭載した観戦方法への注目が急速に集まっている。

「Swarm Arena」を活用したスポーツ観戦のヴィジョン、その先に広がる可能性について、NTTサービスエボリューション研究所「2020エポックメイキングプロジェクト」主任研究員の千明裕氏、山口仁氏、研究主任の鈴木督史氏に聞いた。


無数のディスプレイが自在に動き出す、これまでにない映像演出


──現在、世の中ではさまざまなスポーツ観戦方法が模索されています。今回ご紹介いただく、走行するロボットに映し出された映像で観戦する、という「Swarm Arena」とは一体どんなものなのでしょうか?

山口仁氏(以下、山口):簡単に説明しますと、1個80cmくらいの大きさのディスプレイ付き走行ロボット「グランドボット」(以下、ボット)がたくさん集まり、走りながら競技映像などを映していくものになります。

──たくさんのディスプレイ付きボットが集まって映像を映し出すと聞くと、スポーツ観戦としての想像を超えると言いますか……かなり画期的な映像表現ですね。

山口:そうですね。四角い画面に捉われることなく、コンテンツと観る人との間、相対的な関係によってディスプレイ付きのボットが有機的に動きながら形を変え、表現するスペースを形成していく。

例えば、泳いでいる一人のスイマーを、非常に広いスペースで演出することも可能です。それだけでなく、まわりの波の動きや泳いでいる人の筋肉の動きみたいなものまで表現していく。表現に自由度を持たせているのも大きな点です。その中にアートの要素やいろいろな技術をどう盛り込んでいくのかを模索しているのがこのプロジェクトです。


実際の「Swarm Arena」の映像。【スポーツ観戦の再創造展】観戦概念の再創造 ~Swarm動作・通信制御技術~(NTT official channel/Youtube)(c) NTT

──ボットの数はどれくらいあるのでしょうか? ボットの間などを歩いて、身近で見ることもできるのですか?

山口:当社は現在、ボットを100台規模で所有しているのですが、それをうまく動かしながら広い会場の中で、どう演出していくかを研究しています。

ボット同士の間や横なら歩くこともできますよ。一つ一つの画面(ボット)が固定されず、動きながら表現を作っていくのですが、ボット自体の動きと映っている映像をどうシンクロさせていくか、というところに技術が必要になってきます。

text by Jun Nakazawa(パラサポWEB)

Forbes SportsスポーツイベントダイバーシティVRARドローン
VOL.51

コロナ禍で進む「欧州スポーツビジネスの組織...

VOL.53

ワクチン接種進む英国「スポーツ観戦」でも規...

PICK UP

あなたにおすすめ