アップルの「エアタグ」は盗難車の追跡にも最強のツールか?

RubberBall Productions / Getty Images


AirTagを車内のどこに置くべきか


AirTagを設置する際、電波を送受信するためにはダッシュボードなど、目に見える場所に置かなくてはならないと思うかもしれない。しかし、そうすると泥棒にすぐ見つかり、盗んだ車から捨てられてしまう。

筆者が行ったテストでは、グローブ・ボックスやトランク内のコンパートメントなど、目に見えない様々な場所にAirTagを設置してみたが、位置情報を取得することができた。フロアマットの下などに設置しても良いかもしれない。

ただし、iPhoneには迷惑な追跡を防止する機能が搭載されており、自分のものでないAirTagを持ち歩いているとアラートが表示されるようになっている。このため、泥棒がiPhoneを所持していた場合には、AirTagが車内にあることがバレてしまう可能性がある。

しかし、アラートが作動するのはAirTagが持ち主の手元から離れて72時間後なので、盗難車を探すには十分な時間だと言える。また、AirTagは、持ち主から離れて一定時間が過ぎると警告音を発するため、警告音が原因で泥棒にその存在を知られてしまうかもしれない。

その他の便利な活用法


盗難車の追跡以外にも、AirTagを常時車内に置いておくと便利なことが多い。例えば、テーマパークやショッピングモールなどで車をどこに停めたか忘れた場合、AirTagがあればすぐに見つけることができる。

また、修理業者や駐車サービスの係員が悪事を働いた場合に、それを証明することもできる。例えば、空港で駐車サービスを利用した際に、車が空港から50キロも離れた場所にあった場合、係員があなたの車を不正利用したことを証明できる。ただし、AirTagで把握できるのは直近の位置情報だけで、過去データは提供されないため、犯行を行っている最中にそれを検知する必要がある。

さらに、家族や友人に車を貸した場合に、AirTagがあればわざわざ電話をしなくても位置を把握できる。ただし、その場合は車を利用している人にAirTagの存在を事前に教えておくべきだ。どのような理由でも、他人を追跡する行為は避けるべきであり、多くの場合は違法だからだ。

編集=上田裕資

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