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井上:そうなると、どんな人材を少数精鋭のチームに加えるかが肝になってきます。採用の間口はむやみに広げない。人を増やしたからといって、その分できる仕事が増えるとは限らないので。僕がいたメルカリは急激に大きくなったので、そこを経験したのも大きいですね。

濱渦:最近だとフルリモートじゃないと働きたくないというエンジニアも多いんですよ。僕らの組織はフルリモート前提にしたからいいチームづくりができた。もしかしたら、リモートワークネイティブな組織は、コロナ禍がなければ実現しなかったかもしれない。

少数精鋭だからこそ、何か少しでも違和感があれば、話し合うようにしています。その一方で「とりあえず会議しよう」はやめたので、会議は週1回しかありません。何事も言語化できないと駄目だと考えているので、Slack上でのテキストコミュニケーションが基本です。

──今後の展望、販売する具体的な物件について教えてください。

濱渦:最初は10億円くらいの高額物件を販売していく予定ですが、実は実験的に1000万円台の家も開発中です。最終的には、この世の中にあるすべての住宅に、NOT A HOTELの仕組みを入れることを目指しているので、誰でも手の届くような物件も販売したい。まずは1万室を目指しています。

僕らはテクノロジーを扱うのがメインの会社なので、自分たちでホテルをつくり続けるだけでなく、フランチャイズの物件もすでに開発中です。実は、小山薫堂さんが代表を務めるオレンジ・アンド・パートナーズさんと一緒に、都市型のNOT A HOTELを福岡に計画中。今年の年末に販売開始できるよう準備を進めているところです。

NOT A HOTEL
福岡に計画中の都市型「NOT A HOTEL」のイメージ

この物件は福岡と東京の2拠点生活をしているような方向けのもの。普段はそこに住んで、使わないときはホテルとして貸し出し、住宅ローンにその収益を充てられるようなものにできたらと。

僕らが目指しているのって、いわば「テスラの家版」かなと思うんです。テスラはデザイン性に優れた車に優秀なソフトウェアが載っていますよね。僕らもデザイン性の高い家に優秀なソフトウェアを載せて、オーナーが使わないときにはホテルとして運用できる、家とソフトウェアと快適な時間を売る会社を目指していきたい。

まだまだやることだらけですが、「世界中にあなたの家を」というコンセプト実現をするべく、一歩ずつ進んでいきたいと思います。


濱渦伸次◎1983年宮崎生まれ。NOT A HOTEL代表取締役。2007年宮崎県でECサービスを提供するアラタナを創業、2015年M&AによりZOZOグループ傘下に入る。2020年4月1日、NOT A HOTELを設立した。

井上雅意◎NOT A HOTEL執行役員 CXO。ヤフーにてスマデバ推進室ユニットマネージャーとしてサービスのスマートフォンアプリ化に従事。その後、2018年よりメルカリのCXOとしてデザインを統括した。2020年10月より、NOT A HOTELに参画。

文=筒井智子 写真=小田駿一(物件パースはNOT A HOTEL提供) 編集=松崎美和子

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