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2021.05.17

ビル・ゲイツ夫妻の「離婚の真相」、20年前の社内不倫も発覚

Mike Cohen/Getty Images for The New York Times

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は5月16日、マイクロソフトの取締役会が以前に、同社の共同創業者のビル・ゲイツが過去に社内の女性スタッフと不適切な恋愛関係にあったとされる疑惑の調査を進め、2020年に彼に取締役を退任するよう要請していたと報じた。

WSJによると、マイクロソフトの取締役会メンバーは2019年に法律事務所を雇い、同社の女性エンジニアが数年にわたりゲイツと性的関係を持っていた疑惑を調査した。その調査の過程で、一部の役員は、ゲイツが同社の取締役であり続けることは不適切であると判断したという。

ゲイツが辞任したのは、彼の行為に関する調査が終了する前で、取締役会が疑惑について正式な決定を下す前であったと報じられている。

ゲイツのスポークスマンはWSJに対し、彼は「約20年前」に不倫関係にあったが、その関係は穏便に終わったと述べ、ゲイツが後にマイクロソフトの取締役を退任したことと、不倫問題は「全く関係がない」と述べた。

2019年にニューヨーク・タイムズ(NYT)は、ゲイツとジェフリー・エプスタイン(後に未成年者の性的人身売買で起訴された性犯罪者)との関係を報じた。ゲイツは、2011年にエプスタインと初めて会い、その後、2011年から2013年にかけて数回会っていたと報じられている。ゲイツの広報担当者はNYTに対し、2人は「慈善活動に関連するアイデア」を話し合っていたと述べた。

さらに2013年に、ゲイツはエプスタインのプライベートジェットに乗って、ニュージャージー州のテターボロ空港からフロリダ州のパームビーチに向かったとNYTは報じた。27年間の結婚生活の後に、ゲイツとの離婚を決断したメリンダ・ゲイツは、夫が性犯罪者と一緒に過ごすことを不快に感じていたという。

デイリー・ビーストによると、メリンダはエプスタインとの最初の出会いの後、彼とは関わりを持ちたくないと友人に話しており、ゲイツと性犯罪者との友情は今でも彼女を悩ませているという。NYTによると、2019年にゲイツとエプスタインの関係が公になると、メリンダは悲しみ、離婚弁護士を雇い、それが最終的に先日の離婚の発表につながったという。

ビル・ゲイツの資産は14兆円


ゲイツは、2020年3月にマイクロソフトの取締役を辞任した。その当時、彼は慈善活動に専念したいと述べ、今後はマイクロソフトのCEOであるサティア・ナデラの技術顧問として活動していくと宣言していた。また同日、ゲイツはウォーレン・バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイの取締役も退任していた。

ゲイツとメリンダは5月3日、ツイッターで共同声明を発表し、27年間の結婚生活に終止符を打つことを宣言した。声明の中で夫妻は、「一緒に成長できなくなった」と述べていた。メリンダは離婚申請書の中で、結婚生活が「取り返しがつかないほど破綻した」と述べたが、二人はビル&メリンダ・ゲイツ財団の共同議長の仕事は今後も続けるという。

フォーブスは5月17日時点のビル・ゲイツの保有資産を1283億ドル(約14兆円)と試算しており、ゲイツは世界で4番目に裕福な人物とされている。ビルとメリンダがどのように資産を分割するかは不明だが、その規模から考えて史上最大級の離婚調停になる可能性が高い。

編集=上田裕資

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