薄さがすごい「新iMac」、在宅メインならライバルはMacBookか

24インチの4.5K Retinaディスプレイを搭載する新しいオールインワンデスクトップ「iMac」

アップルがデザインを一新、エンターテインメント性能も大幅に強化したディスプレイ一体型のオールインワンデスクトップ「iMac」を発売する。在宅リモートワークの即戦力としても磨きがかかった新しいiMacは期待を大きく越えるものだった。

Apple M1チップによって、薄く・軽く


新しいiMacにはアップルが設計した「Apple M1」チップと、昨年秋にリリースした最新版OSの「macOS 11 Big Sur」が搭載される。本機がApple M1チップを搭載する初めてのiMacだ。価格は15万4800円(税込)から。GPUのコアと端子の数が異なる上位モデルが17万7800円(税込)から。初期受注分は5月21日より順次購入者に届けられる。

前世代までのiMacは大きなロジックボードにCPUやGPUなど様々な部品を個別に積んでいた。またプロセッサの稼働時に大量の電力が消費されることから、内部に発生する熱を抑さえるため大型のファンを内蔵する必要もあった。

Apple M1は様々な部品をひとつの小さなロジックボードに統合している。電力効率にも優れることから熱管理システムも小型化されている。結果、前世代の21.5インチ/4K RetinaのiMacと比べて全体の体積が50%も削減され、薄型化と軽量化を果たした。


本体は11.5ミリの薄型デザインを実現。アップル独自設計のApple M1を搭載できたことが薄型化に大きく貢献した

前世代の21.5インチのiMacと比較すると、新しいiMacは本体の高さ、幅をほとんど変えず、画面周囲のベゼル(枠)を狭くすることでより大きな24インチの4.5K Retinaディスプレイを搭載した。質量は約1kg軽くなっている。

据え置き型のデスクトップPCを、ワークスペースからリビング、ダイニングへと、家の中で場所を変えながら活用することを本気で実践できるサイズ感だと思う。バッテリーは内蔵していないため電源アダプターが必要になるものの、iMac本体側の電源コネクタは磁石で着脱でき、フットワークは軽い。


マグネットにより吸着する電源コネクタ。電源ケーブルを素早く着脱できるようになった

今回は全7色あるカラーバリエーションのうち、グリーンのiMacを試してみた。フロント側は爽やかなミントグリーンとベゼルのホワイトをコンビにした柔らかな印象。背面側は力強くボールドなグリーンとしている。iMacを置いた部屋の空気を明るく華やかにしてくれる。家族が集まる部屋に置いても親しみやすいデザインだ。


低反射コーティング処理を施した24インチのディスプレイ。画面周囲のベゼル(枠)を狭くしたことで、21.5インチの4K RetinaディスプレイのiMacよりも本体サイズが小型化できた
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文・写真=山本 敦

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