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イタリアで、ジェラートの見た目を良くするために一部の業者が行っている製造方法を取り締まる動きが出ている。問題とされるのは、アイスクリームをふんわりとさせるために圧搾空気を注入する手法で、同国の上院は注入する量や使用する材料を厳格に管理することを提案している。

規制が導入されれば、製造業者は品質管理の検査を受け、過度な空気を注入したアイスを手作りジェラートとして販売していることが分かれば最大1万ユーロ(約130万円)の罰金を科される。念頭にあるのは工場で生産される低品質アイスクリームで、こうした製品には最大80%の圧搾空気が注入されており、もはやジェラートではなく空気を買っているようなものだ。

法案を推進しているのは小政党イタリア・ビバ4人と民主党2人の6上院議員。目的はアイスクリーム職人の保護と消費者の権利擁護だ。リカルド・ネンチーニ議員はイタリア紙メッサジェロに対し「イタリアのアイスクリームは常に、パスタやピザとともにイタリア食文化の象徴となってきた。しかし今の法制度では、手作りアイスクリームやそれを作る人の認可や保護がない」と指摘した。

法案では、アイスをかき混ぜるのではなく圧搾空気で人工的に膨らませることは正しい手作りジェラートの作り方ではないとされている。急速にかき混ぜる方法では、空気含有率は30%以下にとどまる。

また、液体や砂糖のみを加えればアイスがつくれる粉末やミックスの禁止が提案されている。さらに、人工着色料や調味料、硬化油などの人工素材や安価な代替物の使用も規制され、本物の手作りジェラートは牛乳やその派生物、卵、生の果実のみを使用したものだとされる。例えば、ピスタチオジェラートの鮮やかな緑色や、ベリー味アイスのショッキングピンクは、人工的な素材が使われていることによるものだ。

旅行誌コンデナスト・トラベラーは、イタリアで偽物の手作りジェラートを買ってしまうことを避けるコツとして、地味な色合いのもの(例えばバナナ味は、あまり食欲がそそられないようなグレーが自然な色だ)や旬の素材を使ったものを選ぶよう勧めている。また、陳列時に高く山盛りになっているものではなく、平らになっているジェラートが良いという。

編集=遠藤宗生

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