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2021.05.14

大荒れの暗号通貨市場で注目の「省エネコイン」、カルダノの実力

AlekseyIvanov / Shutterstock.com

テスラを率いるイーロン・マスクは5月12日、環境コストの大きさを理由に、ビットコインを使ったEV(電気自動車)の購入受付を一時的に停止すると発言した。これを受けて、大半の暗号通貨の価格は急落したが、時価総額で世界4位のカルダノのADAトークンの価格は急上昇した。

背景には、トレーダーやアナリストたちが、環境負荷が少ないことを謳うトークンに殺到したことが挙げられる。

カルダノのADAトークンは5月13日、世界のトップテンの暗号通貨が、ほぼすべて急落した中で上昇し、正午頃に最新の高値である1.96ドルを記録。時価総額は約615億ドル(約6兆7360億円)にまで膨らんだ。

一方で、12日のマスクのツイート以降の24時間で、暗号通貨市場全体は9%も急落し、3000億ドル以上の時価総額が吹き飛んだ。

Investing.comのアナリストのJesse Cohenは13日朝のEメールで、マスクが「1トランザクションで消費するエネルギーがビットコインの1%以下のトークンを探す」と述べたことに触れ、ビットコインよりもサステナブルな2つの暗号通貨として、カルダノの「ADA」とリップルの「XRP」を挙げた。この2つのトークンは、マイニングやトランザクションにかかる負荷が他のものより少ないとされている。

カルダノの創設者で、イーサリアムの共同創設メンバーでもあるチャールズ・ホスキンソンは、13日のマスク宛てのツイートで、「ようやく2人でカルダノの話をすることになりそうだ。私の農場に来てほしい。甘いお茶とミニドンキーを用意しておくから」と述べた。

ホスキンソンによると、カルダノはトランザクションを認証するメカニズムのエネルギー効率が高く、年間に消費するエネルギーをわずか6ギガワット時に抑えられるという。これは、ビットコインが使用するとされる115.85テラワット時の0.01%以下だ。
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編集=上田裕資

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