ビジネス

2021.05.15

Clubhouse認定のクリエイタープログラム、 日本人唯一のファイナリストが持つ野望

日本では2021年1月からスタートし、旋風を巻き起こした「世界中の人たちが気軽に話し合える場所を提供する」をコンセプトに掲げるアメリカ発の音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」。コロナ禍で人との接触が減る中、気軽にコミュニケーションできるツールとして人々の心をつかんだ。

そのClubhouseが新たに展開するのがクリエイター支援プログラム「Creator First Program “Pilot Season”」だ。このアクセラレータプログラムはクリエイターがより良いコンテンツを制作するための支援、視聴者の増加、マネタイズ支援などを目的とし、月額5000ドル(約55万円)の最低収入を保証している。

応募者5000人の中から、53組のClubhouseアクセラレーターファイナリストに選ばれた唯一の日本人がいる。和菓子D2Cスタートアップ「MISAKY.TOKYO(ミサキ・トウキョウ」を運営する三木アリッサだ。「MISAKY.TOKYO」は、「日本の職人が活躍できるグローバル・ラグジュアリー・ブランドを築く」をビジョンに2019年、ロサンゼルスを拠点に設立された。

彼女が日本人唯一のファイナリストとしてノミネートされた要素には、「MISAKY.TOKYOのTikTokアカウントが24万人にフォローされ、動画再生回数1500万回(2021年5月5日現在)を突破したという実績」、「卓越したグローバル感覚を持つ起業家」、さらに「創業以来一貫して職人やアーティストを大切にするという信念」に対する高い評価などが挙げられる。

その他にも、米国スタートアップニュースを解説する「スタディ、スタートアップ#スタスタ」で累計2万人を上回る参加者を集め、Clubhouseのアイコン音楽アーティスト、BomaniX氏と日本人アーティストによる音楽セッションルームをプロデュースするなど、三木のエネルギッシュな活躍振りは日本のみならず、アメリカでも大きな話題と反響を呼んでいる。

なお、選ばれた53組のファイナリストたちは、米国時間5月10日~21日の間にそれぞれClubhouse公式クラブ「Clubhouse CH」を通して1時間の「pilot episode」を1回のみ配信し、参加者人数(リスナー)、滞在時間、プログラムの面白さなどを基準とした審査の下、5月末には最終選考20名が発表される予定だ。
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文=賀陽輝代 構成・編集=谷本有香

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