Twitterトレンド、世界6位。最強のコンテンツ集団、日本テレビが手がけるVTuber事業が「解放」を促す

日本テレビでVTuber事業を手がける、大井基行


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VTuber音楽フェス「UnderLine」当日の様子

最強のコンテンツ集団として、「テレビ」を超えていく


とはいえなぜ「日本テレビ」がVTuber事業に踏み切ったのか。テレビとインターネットは対立関係では、と疑問に思う方も多いことでしょう。

私は、インターネットや新しいメディア=テレビを脅かす存在かと言うと、必ずしもそうではないと思っています。

スマホで映像を楽しむことができるサービスやアプリが日々リリースされていますし、それは今後も続くでしょう。そんな中、TVerを始め、テレビ局のコンテンツにYouTubeやTwitter、TikTokを通じて触れる人も多い。

こんな時代にあっては、テレビとネットを対立関係に置いたり勝ち負けで考えるのではなくて、掛け算していくことが重要だと考えています。

日本テレビは「テレビを超えろ」というスローガンのもと、最強のコンテンツ集団としてこれまでのビジネスモデルに捉われない方法で、未来に進もうとしているのです。

「V-Clan」のようなインフルエンサーネットワークを設立して、本格的にVTuberに取り組んでいることからも、我々が「掛け算を狙っている」ことへの本気度が伺えるかと思います。

自らを解放し、新しい生き方を見つけるきっかけに


最後にV-Clanを通じて、私自身がどんな世界を目指しているのかについても話させてください。

私はVTuberを、自らを解放するための手段だと思っています。

コンプレックスを持ち、言いたいことがあっても言えず、そのことにストレスを感じる人は多いのではないでしょうか。

一方で、もし年齢や性別を超えることができたら、やってみたいことはたくさんある。VTuberなら、これらが簡単に解決されるのですよね。

現実社会はもちろんある。しかしそれと並行して、オンライン上にバーチャルな世界もある。これがもっと当たり前な世界になれば良いなと。そうすれば、人によってはバーチャルな世界が救いになり、生きやすくなるかもしれませんから。

その第一歩として、マスメディアである日本テレビがVTuber事業をやる意味があると思っています。YouTubeにこだわらず、彼らの活躍の場が広がって「バーチャルタレント」という新しいカテゴリーが世間一般にも広がっていくことが理想ですね。

連日、多くのテレビタレントがYouTubeやTwitterをやり、人気YouTuberも芸能事務所に所属したり、テレビに出たり。徐々にメディアの垣根がなくなってシームレスになりつつあるのを感じています。

発信手段の一つとしてテレビがあり、YouTubeがあり、その他プラットフォームがあるというだけのこと。僕は、発信媒体にこだわることなく、1人でも多くの人が楽しんでもらえるエンタメを、掛け算をしながら届けていきたい。

VTuberをきっかけに、“見た目にとらわれない世界”が実現されれば、と改めて思います。


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文=守下綾乃

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