海外転職に不可欠なネットワーキングの構築方法

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2. 大学の同窓会や趣味サークル、ボランティア活動に参加する

このアプローチは、直接リファーラルに繋がるというよりも、長期的に関係を構築していくのに適した方法です。趣味や関心などに共通点があり、日頃から一緒に活動しているため、いざというときに大きな助けになるでしょう。

私はロータリークラブやテニスサークルに所属しています。これらは趣味でもありますが、同時にネットワーキングを意識して参加したという側面もあります。実際に、ロータリークラブで一緒にボランティア活動をしていた友人の友人の友人(遠いですが、笑)がCONNECTという地域の産学連携起業支援組織の採用責任者だったため、面接の機会を得てインターンシップができました。

活動の後には打ち上げや食事会に行くことも多いので、積極的に参加しています。

3. LinkedInなどのSNSを活用する

日本にいながら海外転職を狙う場合はもちろん、国土の広いアメリカでは直接会うことが難しいため、SNSを活用するケースも一般的です。なかでもLinkedInは、パーソナルツールという位置付けのFacebookやTwitterとは異なり、ビジネスシーンで多くの人に利用されています。

LinkedInを使って、意中の企業で働く社員を見つけてメッセージを送ったり、ビデオチャットを依頼したりなどしてサポートを依頼することが可能です。返信が来るかどうかは相手次第ですが、私の実感としては、協力的な印象があります。おそらく、SNSによるネットワーキング文化が根付いていることや、Give and Take 精神によるものでしょう。

私は母校であるUCSDの卒業生名簿からアマゾンで働いている卒業生を探し、LinkedInで連絡をとり、推薦を依頼しました。手当たり次第にメッセージを送るのではなく、同窓生や紹介、イベントで会った人にフォローアップを兼ねて送るなどの工夫をしたり、なぜその人でなければならないのか、趣旨・目的・相手にとってのメリットなどを丁寧に伝えると、より効果的です。例えば、「ただ話を聞かせて下さい」というよりも、相手の状況を想像して「こういう話が聞きたい。自分の方からはXXについてお伝えできる」などと伝えるだけでも、時間を取ってみよう、返事をしてみよう、という気持ちが起きやすいものです。


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ネットワーキングを活用して、個の力を高めよう


ネットワーキングは海外就職に不可欠なスキルとして紹介しましたが、国内での転職はもちろん、副業や起業を考えている人にとっても、また、経営者の視点では採用や新規事業創出、異業種との事業提携等、今後ますます重要度が高まるスキルだと感じています。

現時点では特に何かを始めようとしていなくとも、今のうちにネットワーキングをしておくことで、いざやりたいことが見つかったときによりスムーズに実現に近づくことができるでしょう。ぜひ日常の行動に取り入れてみてはいかがでしょうか。

文=伊藤みさき 構成=竹崎孝二

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