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台湾とアジア地域に関するあまり知られていない話題をカバー

フォックスコンの創業者テリー・ゴウ(Photo by Simon Song/South China Morning Post via Getty Images)

台湾の2人のエレクトロニクス業界のビリオネアが、半導体分野で手を組むことを発表した。

テリー・ゴウ率いるフォックスコンは、ピエール・チェンが率いる電子部品大手「ヤゲオ(国巨)」と合弁会社を設立し、半導体のサプライチェーンに進出すると発表した。

台湾を拠点とする2社は5月5日、新会社「XSemi」の設立に合意したことを発表した。この合弁会社は、あらゆる種類の機器やサーバー、自動車に使用されるチップの製造を開始する。声明によると、XSemiは新竹市のハイテク・ハブに拠点を置き、高品質なプロダクトを安定的に供給する「完全な半導体サプライチェーンを構築する」という。

調査会社カウンターポイントのBrady Wangは、「新会社の設立により、フォックスコンはワンストップショップとしての地位をさらに強化し、ヤゲオは顧客基盤を強化することになる」と述べている。

「フォックスコンとヤゲオは、EV(電気自動車)用の小型チップやヘルスケア用のコネクテッドデバイスの将来的な成長を見据えている」と、市場調査会社StrategyのNeil Mawstonは話す。

「EVとIoTは今後10年、20年の成長が見込まれており、今がそのためのチップ開発を始める時期だ」と彼は指摘した。彼によると、フォックスコンが米国の新興EVメーカーFisker などとEVの製造契約を結んだのは、半導体の供給先を確保したい意向からだという。

両社は昨年、戦略的パートナーシップを締結し、ヤゲオのEVコンポーネントや5Gテクノロジー、半導体パッケージに関する知見を共有することで、フォックスコンのEVビジネスを推進しようとしている。「フォックスコンは、消費者製品やEVの生産には信頼できる半導体の供給源が必要であることを理解している」とWangは指摘した。

パンデミックによるPC需要の急増と、5G端末やEV向けの受注が重なったことで、世界的なチップ不足に拍車がかかり、大手メーカーは生産能力の拡大に乗り出した。

フォックスコンのYoung Liu会長は声明の中で、「半導体業界は過去30年間で最大の激動に直面している。様々なセグメントで戦略的パートナーシップを開始するには、間違いなく今がベストなタイミングだ」と述べた。

「フォックスコンは今後、卓越したオペレーション能力を活かして世界的な半導体供給不足に対応できるだろう」とStrategyのMawstonは話す。しかし、両社の取り組みが十分な技術レベルと規模に到達するためには、5年から10年の期間が必要になると警告した。

編集=上田裕資

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