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(C)iceye

フィンランドの衛星スタートアップ「ICEYE(アイサイ)」は、合成開口レーダー(SAR)を用いて高解像度の衛星画像を撮影している。同社はこれまで10機のレーダー衛星を軌道に乗せており、雲や太陽光の不足による映像の乱れに左右されずに地球表面の映像を提供している。

ICEYEの画像は、災害対策から船舶の追跡まで、さまざまな用途に利用されており、1メートルの解像度を実現している。

ICEYEは5月10日、1万平方キロメートルの範囲をカバーするワイドスキャン画像のサービスを開始するとアナウンスした。

「1万平方キロメートルという広い範囲をカバーすることで、海上の船舶などを容易に確認することが可能になる」と、同社の事業開発担当バイスプレジデントのスティーブ・ヤングは述べた。

ヤングによると、同社のワイドスキャンサービスが威力を発揮した一例が、先日スエズ運河で起きた大型コンテナ船の座礁事故だったという。「あの事故では、複数の衛星画像企業が現場の模様を撮影したが、当社の巨大なパノラマ画像の場合は一つの画像に全体を収め、こちらの端に何隻、あちらの端に何隻の船が列をなしているかを確認できた」と彼は話した。

フォーブスの「30アンダー30」の欧州部門に選出されたCEOのRafal ModrzewskiとCSOのPekka Laurilaは、2012年にICEYE を設立した。2人はフィンランドのアールト大学在学中に同社の衛星の基礎となる技術の開発に携わり、2018年に最初の衛星を打ち上げた。ICEYEはこれまで累計1億5000万ドル(約163億円)近くを調達している。

ヤングによると、2020年にICEYEは、2019年の10倍となる5000万ドル相当の契約を顧客と結び、契約期間は平均2~3年だったという。同社は今年4月に、カリフォルニア州アーバインに宇宙船製造施設を開設し、In-Q-Tel社と米国政府向けの開発を進めるための契約を締結した。

ICEYEは今後数年間で、より多くの衛星を打ち上げるだけでなく、ソフトウェアの改善も含めて能力を拡大していく計画だ。例えば、AIを使って1つの衛星画像の中で異なる種類の船舶を数えたり識別したりする試みを進めていくという。

「当社は今、世界の誰も持っていなかった能力を提供し始めている。これはICEYEにとってほんの始まりに過ぎない」とヤングは話した。

編集=上田裕資

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