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Go Nakamura/Getty Images

米ワシントン大学の研究チームは、新型コロナウイルス感染症による世界全体の累計死者数について、政府統計の2倍超にあたる約690万人に達するとの推計を明らかにした。公式発表のコロナ死者数をめぐっては、死亡した人のすべてが検査を受けていたわけではないことなどから、かねて過少報告の可能性が指摘されていた。

ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)のチームは、平年と比べて死者がどのくらい多いかを表す「超過死亡」に関する統計を用いて、昨年初めにパンデミック(世界的な大流行)が始まって以来の実際の死者数を見積もった。それによると、今月3日までに世界全体で693万人が死亡したと推定された。

米ジョンズ・ホプキンズ大学が公式発表を基に集計した死者数は、4日時点で325万人弱となっている。

IHMEによると、米国の実際の死者数は90万5000人あまりと推定される。これは米疾病対策センター(CDC)が発表している死者数よりも60%超多い。インドの推定死者数は65万人強と公式発表のほぼ3倍だ。メキシコの死者数は61万7000人、ブラジルの死者数は59万6000人とそれぞれ推定されるが、公式発表ではメキシコは20万人強、ブラジルも40万人強にとどまっている。

IHMEのクリス・マリー所長は「新型コロナのパンデミックはひどい様相を呈しているが、今回の分析からは実際の被害はもっと悪いということが示されている」と述べている。

超過死亡には新型コロナウイルスへの感染が原因ではない死者も含まれる。たとえば、ほかの病気の患者が新型コロナによって混雑した病院を利用できなかった結果、亡くなったケースも一定数あったと考えられるほか、米国では昨年、薬の過剰摂取によって死亡した人も増えたとみられる。IHMEは、今回の研究ではこうした死者を推定値から除くよう努めたとしている。

編集=江戸伸禎

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