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Chesnot/Getty Images

音楽業界のベテランたちは長年、アップルが高音質なハイレゾ音源のストリーミングを開始するのを待っていた。アップルがハイレゾのマスターの入手を開始したのは2012年のことだった。

ニュースサイト9to5Macは5月1日の記事で、iOS 14.6の最新ベータ版のApple Musicアプリに追加されたコードに、「Dolby Atmos」や「Dolby Audio」、「Lossless」という文字列が明記されていることを指摘した。このことから、アップルが待望のハイファイオーディオのサービスを立ち上げるとの観測が浮上した。

サウンドにこだわる人たちが喜ぶ理由のひとつは、アップルが提供するハイレゾ楽曲のカタログが、巨大なものになることが確実だからだ。アップルは2012年から、音楽レーベルがiTunes Store向けに提出する音源を「Mastered For iTunes」と称して、解像度が24bit以上、サンプリングレートが96kHz以上であることを求めてきた。つまり、同社に提出されたマスターは、レコーディングスタジオの最終的なマスターとほぼ同じレベルのものなのだ。

TidalやDeezerなどのハイレゾストリーミングサービスの料金は、通常のサービスの約2倍の月額19.99ドルとなっている。しかし、アップルは、ハイレゾであっても月額9.99ドルを維持すると報じられている。この戦略でアップルは、スポティファイなどの競合に大きな差をつけることができる。

ただし、ここで問題なのは、多くのユーザーは再生システムが劣っているために、サウンドの違いを実感できないことだ。さらに、業界の関係者の中にも、カタログの将来性を考慮してハイレゾ化を拒む人たちも居る。

しかし、多くのクリエイターたちが、アップルの動きを歓迎するのは確実だろう。スタジオに長くいて、自分の音楽が最高の状態ではどのように聞こえるかを知っている人は、それがストリーミングサービスでどのように劣化するかを知って、しばしば愕然としている。自分の技術に誇りを持つエンジニアたちも、サウンドの劣化ぶりに心を痛めている。

アップルがハイレゾサービスの開始を宣言すれば、クリエイターたちは喜びに沸き立つはずだ。そして、一般の音楽ファンも長年待ち望んでいたサービスをようやく楽しめるようになる。

編集=上田裕資

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