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開催まであと3カ月を切った東京五輪について、国際オリンピック委員会(IOC)と日本政府に中止を求めるオンライン署名が開始され、大きな支持を集めている。

署名サイトに掲載された請願書は、東京五輪は(感染を大幅に拡大させる)「スーパースプレッダー・イベント」になる可能性が「非常に高い」と指摘。「医療従事者や市民、参加者の命を危険にさらすことになる」と主張している。

請願書はまた、「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求める」と言明。日本が持つリソースは、運動競技会ではなくコロナ禍で苦しむ人々に向けられるべきだと訴えている。

請願書を掲載、署名活動を始めたのは、複数回にわたり無所属の候補として東京都知事選に立候補してきた宇都宮健児弁護士。5月5日の開始以降、署名する人は急速に増加。7日正午の時点で、19万5000筆近くにのぼっている。

宇都宮弁護士はAP通信に対し、「政府の方針は五輪を念頭に置いて定められており、新型コロナウイルスのパンデミックを抑制するための対策がおろそかになっている」と説明。医療がひっ迫し、自宅で亡くなっている人がいることについても言及している。

有効な対策は打てているか?


日本は大半の国に比べ、新型コロナウイルスのパンデミックをはるかにうまく管理してきたようにみえる。米ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、これまでに確認された感染者数は62万5000人未満、死者数は1万1000人未満だ。

だが、感染拡大を受けて政府は4月22日、東京など人口が多い一部の都市に緊急事態宣言を発令。期間は同月25日から5月11日までとした(対象都市を増やし、31日まで延長することを7日に決定)。

それでも、主催者側は中止について、「検討さえしていない」という。一方、世論調査によると、日本国民は大半が、予定どおりの開催に反対している。NHKが今年初めに実施した調査では、国民の約80%が「五輪は延期、または中止すべきだ」と答えた。また、4月中旬に発表された共同通信の調査結果でも、 72%が延期または中止を支持している。

新型コロナウイルスのワクチンを製造する米製薬大手ファイザーは6日、東京五輪・パラリンピックに参加する選手たちにワクチンを寄付すると発表。IOCのトーマス・バッハ会長はこれについて、次のようにコメントしている。

「このワクチンの寄付は、東京五輪・パラリンピックを“すべての参加者にとって安全で安心なものにする”ための支援策のツールボックスに含まれるもう1つのツールだ」

東京五輪・パラリンピックは、7月23日に開幕の予定。

編集=木内涼子

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