ウィリアム王子夫妻がYouTubeチャンネル開設、弟夫妻の影響も?

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英国のウィリアム王子夫妻がYouTubeチャンネルを開設、5月5日にティザー動画を公開した。英王室は従来、PR活動においてはフォーマルなトーンを維持してきたことから、YouTubeでの動画の公開は、その慣習から大きく方向を転換するものとなる。

ティザー動画はウィリアム王子が妻キャサリン妃に向かい、ふざけた様子で「発言に気を付けて。この人たち全部撮影するからね」と警告するシーンから始まる。その後は軽快なリズムに合わせてテンポよく次々と、夫妻が公務での訪問先で人々と交流する様子や、舞台裏の場面などが写し出される。

セント・パトリックス・デー(3月17日)を祝うメッセージを送るための動画の撮影中、キャサリン妃が王子に「R」の発音について、「巻き舌にしなくていい」と注意する場面も含まれている。

ケンブリッジ公爵夫妻は4月末に結婚10周年を迎え、その記念として先ごろ、3人の幼い子供たちと海辺を散歩したり、庭で一緒に遊んだりする様子を収めたビデオを公開したばかり。プライベートな場面での姿を公開するのは、英王室メンバーとしては異例のことだ。

英BBCは1969年、エリザベス女王一家の日常生活を垣間見ることができるドキュメンタリー番組「The Royal Family」を放送した。だが、女王はその後すぐに、公開するにはあまりに私的な映像だとして、2度目以降の放送を禁じたという(この動画はリークされ、今年1月にYouTubeで公開されている)。

ドキュメンタリーではバーベキューを楽しむ女王一家の様子が写し出されており、(先月死去した)女王の夫フィリップ殿下がソーセージを焼くところなどが紹介されていた。公開するには「私的すぎる」とされたフィリップ殿下の姿だが、ケンブリッジ公爵夫妻が公開した一家の動画では、それとよく似たウィリアム王子一家の姿が捉えられている。

ヘンリー王子夫妻に倣った?


ウィリアム王子とキャサリン妃のこうした王室のPR活動は、王室メンバーの中でも特にオープンだった弟ヘンリー王子とその妻メーガン妃の例に倣ったもののようにも見える。

ただ、サセックス公爵夫妻はオープンであることによって、批判にもさらされてきた。メーガン妃は今年3月に放送された米人気司会者オプラ・ウィンフリーとのインタビューで、結婚後にメンタルヘルス面での問題を抱えていたことを告白。昨年11月には米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿し、7月に流産したことを打ち明けている。

また、同妃は2019年には、公務で訪れていた南アフリカでインタビューに応じ、王室の一員としての生活に適応しようとするなかで直面している問題について率直に語っていた。

編集=木内涼子

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