ビル・ゲイツはツイッターへの投稿で、「互いとの関係に多大な努力を費やした」ものの、「私たちの人生でのこの次の段階において、もはや夫婦として共には成長できない」との結論に至ったと説明。ただ、今後も財団の活動については共同で取り組むとした。
ビル・ゲイツは、新型コロナウイルス流行中の2020年、ゲイツ財団での活動に専念するため、マイクロソフトの取締役を退任すると発表していた。
夫妻は1987年、メリンダが同社でプロダクトマネジャーとして働き始めた直後に出会い、7年後の1994年に結婚。3人の子どもをもうけた。ビル・ゲイツは1986年のマイクロソフト上場時、史上最年少のセルフメイド・ビリオネア(自力で富を築いた保有資産10億ドル以上の富豪)となっていた。
夫妻は2000年、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団を設立し、世界の保健医療改善と平等な機会創出に向けた活動を始めた。ビル・ゲイツは2008年、財団での活動に専念するためにマイクロソフト最高経営責任者(CEO)を退任した。
夫妻は今年1月の時点で、累計290億ドル(約3兆2000億円)以上を慈善活動に寄付。ゲイツ財団の資産は498億ドル(約5兆4300億円)に上る。
2019年には、同じく大富豪のジェフ・ベゾスと妻マッケンジーとの離婚が成立していた。マッケンジーはアマゾン・ドット・コムの株式4%を受け取り、世界有数の女性富豪となった。マッケンジーは、ゲイツ夫妻がウォーレン・バフェットと共に立ち上げた「ギビング・プレッジ」に参加し、保有資産のほとんどを慈善活動に寄付すると宣言している。
ジェフ・ベゾスと元妻マッケンジー(Getty Images)
ゲイツ夫妻は今後も財団の慈善活動に取り組むとしているが、それぞれが個別に、あるいは共同で財団に寄付する額は離婚により影響を受ける可能性がある。