「個の時代」に、生きるチカラとしての“営業力”を

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毎年、春になると、希望と不安を感じながら多くの新入社員が現場に配属されます。なかでも「営業」は、多くの新人が配属される職種の1つですが、とまどう人も少なくないのではないでしょうか。

今回はそんな新人営業パーソンに向けて、壁を乗り越えるための「2つの武器」についてお伝えします。この記事は、新人の目線に合わせて書いたものですが、早く新人を戦力化したい営業マネジャーにとっても、指導の参考になるはずです。

新人営業パーソンは「3つのアドバイス」にはさまれて悩む


新人営業パーソンが、上司や先輩からよく受けるアドバイスが3つあります。

その1つ目は「すぐに正解を求めるな。自分の頭で考えなさい」です。

配属されたばかりの新人は、「何がわからないかがわからない」状態です。周りの人に尋ねようとしても、「わからないことが多すぎるので、ぜんぶ聞こうとすると、上司や先輩の時間をかなり奪ってしまう」という問題が起こります。

多くの職場では、育成に時間を割ける余裕がそれほどないのが実情でしょう。そのため、上司や先輩は「人にすぐ聞く前に、まず自分の頭で考えなさい」と指導しがちです。それでも新人が食い下がって質問しようとすると「いまどきの新人はすぐに正解を求める」などと言われてしまうことも。

このような状態で、いくら自分の頭で考えたとしても、さっぱり前に進めません。右往左往し、やるべき活動が止まってしまいます。

そして、困って動けなくなっている新人を見ると、誰かが言います。「自分で抱えすぎるな。困ったらすぐ人に頼りなさい」と。これがよく受けるアドバイスの2つ目です。

新人が自分の頭で考えても、なかなか筋の良いアイデアは浮かびません。上司や先輩に聞けばすぐに解決するようなことでも、数日悩んでしまうということは、ざらにあります。しかし、すぐ人に聞くと「自分の頭で考えなさい」と言われるため、周囲に相談することが怖くなり、自分で抱え込む傾向が強くなりがちです。そのままでは当然ながら成果が出ません。

上司や先輩には教える時間がない。自分の頭で考えるにも限界がある。上司や先輩に相談するにも、うまい頼り方がわからない……。

そんな新人に投げかけられる3つ目のアドバイスが、「行動量を増やしなさい。そうすれば、量が質に変わる」です。

新人が入社直後に先輩のお客様を引き継ぐことは稀です。まずは、新規開拓のアプローチリストを割り当てられることがほとんどでしょう。すると、新人営業パーソンのミッションは、新規開拓の電話をかけたり、町中の建物に飛び込み営業をかけたりすることになります。

しかし、うまくいく算段がないままに、ただ行動量を増やそうとしても、多くの人は精神的につらくなってしまうでしょう。「行動の量が質に転換する」というのは、ある程度の成果を出した人にだけ、見えている世界なのです。

自分はなかなか成果を出せない。一方、同期入社のメンバーが初受注をし、職場で喝采を浴びている。そんな光景を目にして「もしかしたら自分は営業に向いていないんじゃないか」と思い、それでも何とか頑張るものの、なかなか結果が出ず、心が折れてしまう……。

こんなことが起こらないようにするには、どうしたらよいのでしょうか。

文=高橋浩一

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