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米エスティローダーは2021年2月、カナダのマルチブランド企業デシエムの株式の過半数を10億ドルで取得すると発表した。これで、カルト的な人気を誇るデシエムのスキンケアブランド「ジ・オーディナリー」と「NIOD」の未来はさらに明るいものとなった。

エスティローダーは2月23日、デシエム・ビューティー・グループへの出資比率を29%から76%に引き上げることを発表した。

「M・A・C」「ラ・メール」「ボビイ ブラウン」など、代表的な美容ブランドのポートフォリオを保有するエスティローダーは、2017年6月にデシエムに最初の投資を行っており、今後3年間で残りの株式も取得する予定だ。今年1月31日までの12カ月間におけるデシエムの売上高は、約4億6000万ドルとなっている。

エスティローダー・カンパニーズの社長兼最高経営責任者(CEO)ファブリッツィオ・フリーダ(Fabrizio Freda)はリリースの中で、「この4年間で、デシエム社の素晴らしいチームと、特別な長期的パートナーシップを築いてきました。今後がますます楽しみです」と述べている。

「デシエムの卓越した製品、それを支える技術開発力、お客様を最優先に考えるデジタルハイタッチアプローチ。これらすべてが成功に欠かせないものでした」

「一風変わったビューティ企業」として知られるデシエムは、2013年に故ブランドン・トゥルアックス(Brandon Truaxe)が、美容業界の透明性を高めることを目指して創設した。同社のポートフォリオには6つのブランドがあり、最大のブランドがジ・オーディナリー、それに続くのがNIODだ。

デシエムの共同創設者兼CEOのニコラ・キルナー(Nicola Kilner)は、「マーケティングにおける最大の推進力の1つは口コミであり、これは、愛される化粧品処方を生み出すことでしか獲得できない」と話す。「当社の製品は、信頼できる成分を多く含み、有効成分の割合を明確にしていて、何より実際に効き目がある」

デシエム製品の魅力の1つは、科学的な雰囲気とも言えるシンプルなデザインだ。

「製品のボトルは、バスルームのキャビネットの中で、研究室のようなビジュアルを作り出す」とキルナーは述べる。「このデザインが、成分についてのより活発な会話を引き出し、当社は『スキンタレクチュアル(skintellectual、skin[肌]+intellectual[知識人]の造語)』と呼ばれる新たな消費者層の共感を呼んでいる。つまり、自分の肌に何をつければいいのか、その処方にどんな効果があるのか、どの製品にその成分が含まれているのかを正確に知る人々のことだ」

翻訳=高橋朋子/ガリレオ

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