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2021.05.05 07:30

IPOで3兆円超の時価総額、ルーマニア発のUiPathから日本が学べること

先々週週に続いて、先週もまた数百億ドル規模のIPOが出ました。4月20日にUiPathが新規上場により13億ドル(約1400億円)調達し、時価総額がおよそ300億ドル(約3兆2400億円)まで上昇する結果となったのです。
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UiPathはロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)の世界的なリーディングカンパニーで、世界のRPA市場のおよそ3分の1というシェアを獲得しています。

SECに提出されたフォームS1によると、同社は全収益のうち14%を日本で上げているそうです。つまり、日本のRPA市場でおそらく約85億円ものARR(年間経常収益)を得ていることになります。日本に進出しはじめたのが2017年頃であったことを考えると、とんでもない業績です。

さらに最近では「デジタル・トランスフォーメーション」が日本の経営陣やメディアの間でバズワードになるといった追い風もあり、同社の伸び代には今後も大いに期待できると考えられるでしょう。
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今回のIPOはSpotifyをも超える結果となり、欧州のスタートアップ・エコシステムにとってまたもや過去最高を更新するホームラン級IPOとなりました。

また、UiPathとSpotifyの上場にはある共通した特徴があります。どちらも米国からの「観光客」的な投資家、つまり従来は欧州をターゲットにしていなかった米国の投資ファームがキャップテーブル(資本政策表)に名を連ねているのです。

フォームS1を見てみても、同社の大株主は上からAccelが28.8%、EarlyBird Managementが11.4%、そしてCapitalGが8.3%と、上位3社のうち2社が米国のファームです。ちなみに彼らと比べるとかなり少ない投資比率ですが、SequoiaやKleiner Perkinsも同社に投資しています。

以前は、シリコンバレー以外に投資する米国ファームはほとんどなく、レアな存在でした。

そのため、スウェーデン発のスタートアップというだけであまり知られていなかったSpotifyにFounders Fundが投資したときも、同ファームの逆張り投資家としてのブランドに沿うものでした。

しかし、近年は欧州に対する逆張り的なイメージもかなり薄まり、米国からの海外投資家が「観光客」どころか、本格的な「移住者」として欧州のスタートアップ市場に参入しはじめています。
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文=James Riney

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