小売店はこれを受け、カーブサイド・ピックアップのサービスを強化。消費者はその対応を歓迎している。
ロボティクス企業3社と契約
こうした変化の中でウォルマートは、新たにロボティクス企業3社と契約。既存の店舗に自動化したフルフィルメントセンターを開設し、1日あたり数百件の注文を処理し、注文から1時間以内での受け取りを可能にすると発表した。
ウォルマート米国事業部門のジョン・ファーナー最高経営責任者(CEO)は今年2月に行った決算説明会で、こうした店舗内のフルフィルメントセンターを「向こう数年内に」、100カ所以上に設置する計画を明らかにしていた。
ウォルマートと契約した1社、イスラエルのファブリック(Fabric)は、自動車で商品を受け取りに行くことができる専用ロッカーを提供するとみられている。また、(ピックアップタワーを製造した)エストニアのクレベロン(Cleveron)は6カ月ほど前から、自国の公道で「ラストワンマイル向けの無人配送車」の試験を行っていると報じられている。
今後さらにカーブサイド・ピックアップの需要が増加した場合、ウォルマートはクレベロンのこの配送車を使って、店舗の巨大な駐車場で受け取りを待つ顧客の近くまで商品を届けるという新サービスを提供できるかもしれない。
ウォルマートの店内に置かれたピックアップタワーは、短命に終わった。だが、新たなテクノロジーを取り入れて試し、その有用性が失われたとなれば戦略を転換する同社の姿勢は、称賛に値するだろう。