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スウェーデンのカロリンスカ研究所が4月上旬に発表した論文によると、感染して症状が軽度だった医療従事者を対象に行った調査では、発症から8カ月後も約10%の人に、仕事や家庭、社会生活に影響が出るほどの深刻な症状が、少なくとも1つはあったという(最も一般的な症状は、嗅覚・味覚の喪失、倦怠感、呼吸器系の問題)。

非常に小規模な研究であることから、この結果の解釈には注意が必要だ。だが、軽症だった人でも長期的な影響を受ける可能性があることを示す研究結果は、その他にも発表されている。

今後の研究・対応に期待


新型コロナウイルス、またはその他のウイルスの感染症がなぜ後遺症をもたらすのか、原因はまだ完全には解明されていない。ただ、新型コロナウイルスのワクチンの接種が、後遺症の症状を緩和する可能性があるとの報告も確認され始めている(査読を受けた論文として発表されたものではない)。

現在も調査を継続中の英国でのある研究では、後遺症がある人の約20%が、ワクチン接種により症状が改善したとされている。米国では、さらに高い割合の人たち(30~40%)が、ワクチンによって症状の改善を経験しているとの見方が示されている。

後遺症について今後、期待したいのは、症状の改善の見通しや治療法などが明らかにされていくこと、医学界が後遺症をより深刻に受け止め、患者により慎重に対応するようになること。そして、より多くのリソースが割り当てられ、研究が行われ、後遺症に関する理解が深まっていくことだ。

編集=木内涼子

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