2012年から毎年アジア最大級の「東京レインボープライド」に合わせて、全国各地でLGBTQ当事者や支援者であるアライによるイベントが開かれるが、コロナ禍の今年は「#おうちでプライド2021」として多様なイベントがオンライン上で企画されている。
今年3月17日には、札幌地裁で同性婚を認めないのは「違憲」とした判決が出ており、多様な夫婦や家族の形を認めようとする機運が高まっている。
そんななか、街ぐるみでLGBTQフレンドリーな取り組みを始めている埼玉県川越市の最明寺の千田明寛副住職のツイートが注目を集めている。
「仏教は生きとし生けるもの皆平等と説く宗教です。すべてのカップルに幸せを。最明寺はLGBTQフレンドリーな寺院を目指します」と綴られ、写真には華やかな引き振袖姿と白無垢姿の女性が2人写る。
最明寺(おうち)でのLGBTQ WEDDING
— 千田明寛 (最明寺 副住職) (@saimyou_kun) April 24, 2021
仏教は生きとし生けるもの皆平等と説く宗教です
すべてのカップルに幸せを。
最明寺はLGBTQフレンドリーな寺院を目指します#TRP2021 #おうちでプライド2021#声をあげる世界を変える#東京レインボープライド#TokyoRainbowPride#LGBTpic.twitter.com/hZSrOlsq0Y
お寺から突然のオファー 2人の「結婚式」への思い
千田副住職は川越市で「パートナーシップ宣誓制度」が導入されたのを機に昨年5月から、性的マイノリティに特化した仏前結婚式が挙げられるようにした。SNSやサイトなどを通じて、国内外から多くの問い合わせがあり、オーストラリア、ドイツ、中国、ベトナムからの4組は予約まで進んだものの、コロナ禍で挙式の見通しが立っていない。
そんななかでも、SNSを通じてその魅力を広く知ってもらおうと、YouTuberとして日常を紹介する女性カップル「ピグレッツ」のななさん(27)と、ももさん(25)を招き、緊急事態宣言が出る前の4月中旬に最明寺で模擬結婚式を行った。模擬とはいえ、本番さながらの流れで2回行ったところ、地域住民やLGBTQ当事者、支援者ら延べ約70人が参列し、2人を祝福した。