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今年6月にWリーグ会長に就任した、河瀨氏が続く。

「Wリーグの平均観客動員数はサッカーと同じで1千人ちょっと。今シーズンは13チームで、来季には14チームになります。

企業が冠についているチームが多く、リーグは参加チームの会費によって支えられているので、自主事業として自立しなければいけないということがずっと課題です。これまでの古い体質を変えたいという考えで私は呼ばれました。

平均観客数を2千人に増やすのが目標です。男子は3千人以上いるので、個人的にはそこに届きたいし、今回銀メダルを獲ったことは大きなチャンスだと思っています。競技人口は結構多くて、28万人います。私はこの28万人に対して『あなた達の世界がこれからこんなに楽しくなるよ』『目指すべき人がこんなに身近にいるよ』と伝えていきたい」

河瀨会長は東京五輪の公式記録映画にも携わる世界的な映画監督だが、高校までバスケットボールに励み、国民体育大会に奈良県を代表して出場した経験を持つ。

「どれだけ頑張っても、バスケは30歳くらいまでしか現役ができない。当時はセカンドキャリアの道も何もなかった。じゃあ生涯続けられるものは何なの?と自分の中で思考が変化して、そこにものづくりとしての映画がやってきた。全く異なる道を選んだようで、実はバスケを生涯続けたかったという思いが、映画を生涯続けたいという思いにつながっているんです」

岡島チェア、河瀨会長はスポーツとは違うジャンルでキャリアを積んできた。一方、JDリーグの宇津木キャプテンの人生はソフトボール一筋だ。

「ソフトボール人生が56年間。3回の廃部も経験しながら、代表監督を経て今は組織の副会長という立場にいます。これまでとにかく『ソフトボールを認めてもらいたい』という一心でやってきました。女性の指導者がまだ珍しかった当時にはかなり蔑視されたりして、大きな組織に入った時にも、意識が高まってきた今とは違う古い体質の中でとても惨めな想いをしました。この惨めさをどう変えるかといったら、やっぱり結果です。必死に勝つためのチーム作りをし続けて、今に至っています。

1996年のアトランタ五輪で初めて正式種目になって、2008年の北京でようやく金メダルを獲って。その後除外になって、復活させるためには世界各国で普及しなければならないとヨーロッパやアフリカに行って、帰ってきて…… 震災だったんですよね。

すべてソフトのおかげで自分があるから、復興支援や五輪復活といった柱で社会貢献をしようとNPOを立ち上げた。そうしているうちに五輪競技にまた復活した。たまたま東京で追加種目に入れてもらって、これはもうソフトボール界のために『勝つしかないよ』って。麗華監督にもプレッシャーを掛けながらの金メダルでした」


Photo by Brian Cassella/Chicago Tribune/Tribune News Service via Getty Images

文=大島和人 編集=宇藤智子

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