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米製薬大手ファイザーのアルバート・ブーラCEOは4月27日、新型コロナウイルスの感染初期の患者が、自宅で口から摂取するための錠剤が、2021年末までに一般向けに発売される可能性があると述べた。CNBCのインタビューの中でブーラCEOは、この抗ウイルス剤が変異株にも効果を持つことを期待していると話した。

英紙テレグラフは26日、米国とベルギーにおいて新型コロナウイルス感染症の「治療」を目的とした錠剤を、成人のボランティアに服用させる試験が行われていると伝えていた。この件について尋ねられたブーラCEOは、報道が事実であり、ファイザーがそのような治療法に「取り組んでいる」と認めた。

ブーラCEOは、同社が2種類の抗ウイルス剤をテストしていると説明した。1つは静脈内投与の抗ウイルス剤で、もう1つは経口投与のものという。彼は、経口投与には「いくつかの利点がある」と話し、治療のために病院や医療機関に行く必要がないという点が大きなメリットだと述べた。

経口投与型の抗ウイルス剤を自宅で服用できるようになれば、「人類と新型コロナウイルスとの戦いに大きな変革がもたらされる」とブーラCEOは話した。

この錠剤がフェーズ3の臨床試験をクリアして発売されるまで、どの程度の時間が必要かという質問に対し、ブーラCEOは「すべてがうまくいけば、年内に発売したい」と答えた。彼はさらに、同社が夏にかけてさらなる詳細を開示する予定だと話した。

ファイザーは3月23日に、「PF-07321332」と呼ばれるこの薬の第1相の臨床試験を開始したと発表した。この治療薬はプロテアーゼ阻害剤で、細胞内で起こるウイルス複製を防止する効果があるという。プロテアーゼ阻害剤は、HIVやC型肝炎ウイルスなどの治療薬としても効果を発揮しているとされる。

ブーラCEOはCNBCのインタビューにおいて、もう一つの重要なポイントとして、世界的な大流行に対処する上で、貧困国におけるワクチンの接種率を引き上げることが必要だと話した。「インドやアフリカのような致命的な流行に直面している国に解決策を提供できなければ、これらの国がウイルスの変異株を生み出すプールになってしまう」と、彼は述べた。

ブーラCEOによるとファイザーは今後、少なくとも25億回分のワクチンを年内に製造する予定で、通年ベースでは30億回分に達するという。

編集=上田裕資

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