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ペットが新型コロナウイルスの宿主となる可能性があるとして、スコットランドのグラスゴー大学の研究チームが注意を呼び掛けている。「ペットから人」に感染する可能性があるかについて、今後より多くの調査を行う必要があるという。

英国の獣医学ジャーナル、ベテリナリー・レコード(Veterinary Record)に掲載された論文によると、同国で行われたスクリーニング調査の結果、猫種の違う2匹に新型コロナウイルスへの感染が確認された。いずれも飼い主からうつったとみられている。

このうち1匹は、中程度の症状を示したものの回復。だが、生後4カ月のラグドールは呼吸困難になり、安楽死させることになったという。

これまでのところ、「人が猫またはその他のペットや家畜から感染した」、または「人同士の感染に動物が大きな役割を果たした」、ということを示す証拠は確認されていない。だが、研究チームによれば、ペットなどがウイルスの「宿主」として働く可能性はある。

論文の筆頭著者であるマーガレット・ホージー教授(比較ウイルス学)は、リスクについてより深く理解するため、さまざまな感染の形態について調べることが重要だと指摘している。

ケンブリッジ大学のジェームズ・ウッド教授(獣医学)は、グラスゴー大学のこの論文について、「質の高い研究」の結果であり、「人がペットに新型コロナウイルスを感染させる可能性があることを示す新たな証拠」だと評価。感染が確認された飼い主は、すでに示されている指針に従い、「ペットと距離を置く必要がある」と述べている。

ペットの感染予防も重要


米国や香港、フランスなど各国でも、飼い主からうつったとみられるペットの猫の感染例が報告されている。また、ミンクや犬、ゴリラ、トラなどの感染も確認されている。ロシアでは3月、世界初となる動物用の新型コロナワクチンが認可された。これは今後、ペット用以上に家畜用として、有用なものになると考えられる。

米疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルスに関して公表している情報のなかで、「ペットも家族と同じように扱うべきである」と指導している。ペットが同居人以外の誰かと接触することは避けるべきであり、世帯内の誰かが感染した場合には、ペットも隔離させる必要があるという。

CDCによれば、感染しても自分でペットの世話をしなければならない場合、飼い主は家の中でもマスクを着用し、頻繁に手を洗うよう心掛ける必要がある。ただ、害を及ぼす可能性があるため、ペットにマスクを着けさせてはいけないという。

編集=木内涼子

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