ビジネス

2021.04.29

ホロライブはVtuberのためのアプリ開発を行う「インターネット屋」である|カバー 谷郷元昭CEO #3

カバー 谷郷元昭CEO


世界に羽ばたくメディアミックス企業へ


──御社の今後の展望についてお聞かせください。

日本国内はもちろんのこと、現在海外でも英語圏を中心にVTuberが非常に伸びています。英語圏は日本よりも人口が圧倒的に多いので、チャンネルの登録者数としても大きなものになっています。

なので今後は国内だけではなくて海外ファンを増やしていき、様々なコンテンツを提供していきたいと考えています。日本のアニメ会社が世界中でアニメ配給してビジネスを幅広く展開されているように、我々もYouTubeを主体とした世界的メディアミックス企業を目指していきます。

加えて、オンライン上のコミュニケーションが非常に増えてきているのに合わせて、新しい形のバーチャルコミュニケーション体験も作りだしていきたいと考えています。

現在も弊社所属のタレントさんがYouTubeのライブ配信によりファンの方々とインタラクティブにコメントでやり取りしていますが、それだけではなく実際に同じオンライン空間の中にファンの方が入って楽しめるようなアプリケーションを展開していきたいと考えています。

例えばYouTubeなどでのライブ配信はあくまで一方的な映像です。しかし現在開発中のアプリケーションでは、ファンの皆様がタレントと同じバーチャル空間内に入り込み、歌やタレントに合わせてサイリウムの色を変えて自己表現できる、まるで本物のライブ体験のような仕組みを作っていきたいと思っています。

──では最後に、読者である若手起業家、起業家予備軍の皆さんにメッセージをお願いいたします。

我々は日本から世界中が愛するエンターテインメントを提供するというミッションに取り組んでいる会社です。

これからの日本は人口も減り、悲観的な状況が多い中ですが、日本発で世界で戦えるような会社がたくさん出てくると良いなと思っています。

皆さんとそういったチャレンジを一緒にやれると嬉しいです。


谷郷元昭(たにごう・もとあき)◎1973年生まれ。カバー 代表取締役社長CEO。慶應義塾大学理工学部を卒業後、イマジニアでゲームソフトのプロデュースを担当後、携帯公式サイト事業を統括。化粧品口コミサイト@cosme運営のアイスタイルでEC事業立ち上げ、モバイル広告企業ユナイテッドの創業に参画後、サンゼロミニッツを創業。日本初のGPS対応スマートフォンアプリ「30min.」を主軸としたO2O事業を展開し、イードへ売却。2016年にカバーを創業。


連載:起業家たちの「頭の中」
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文=伊藤紀行 提供元=DIMENSION NOTE by DIMENSION, Inc.

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