マイクロマネジャーになっていない? 気を付けるべき3つの兆候

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リーダーはほぼ全員、どこかの時点でマイクロマネジメントの衝動を感じたことがある。

部下の作業スピードが遅い、ためらいがちに作業している、作業に苦労している、あるいは動きが非効率的などの場面を目撃したことがあれば、自分も作業に参加して部下により良いやり方を見せるか、あるいは自分でやってしまいたいと感じたことがおそらくあるだろう。

これはマイクロマネジメントの一般的で明白な特徴だが、マイクロマネジメントがより深く厄介な習慣になっていることを示す兆候もある。

マイクロマネジメントは、どれほど小さく大したことがない点も含め、プロジェクトや作業のあらゆる側面を管理しようとすることだ。上司が部下の意見を聞くことなしに作業やプロジェクトの進め方を具体的に指示した場合、それはマイクロマネジメントに当たる。従業員の圧倒的大多数は、この手法を嫌っている。

筆者のコンサルティング企業リーダーシップIQが、独裁的なリーダーシップに関して1万4033人を対象に行った調査によると、仕事をどのように行うかを上司に具体的に指示してほしいと考えていた人はわずか11%だった。残りは、自身の関与や自主性、ジョブクラフティング(仕事の内容を自分で能動的に再設計すること)などを好んでいた。

しかし、マイクロマネジメントは従業員に具体的な作業方法を指示するなどの明白な形で現れない場合もある。ここでは、より分かりづらいマイクロマネジメントの兆候を3つ挙げる。

1. 他者からのアイデアにいら立ちを感じる

プロジェクトを主導していたときに、部下からペースを上げるため、あるいはより良い結果を出すためのアイデアを提案されたことがあるだろうか? もちろんあるはずだ。そのアイデアに、いら立ちを感じたことがあるだろうか? あなたが大半のリーダーと同じなら、こうした経験があるはずだ。

リーダーシップIQが行った「The State Of Leadership Development(リーダーシップ育成状況)」の調査からは、自分の上司は部下が改善案を出すことを常に促し、評価していると答えた従業員はわずか27%であることが分かった。

私たちが他者の改善案を評価したり受け入れたりしない理由は複数ある。提案されたアイデアはより多くの作業を必要とするのかもしれないし、提案を求めた数カ月後になってそのアイデアが出されたのかもしれない。

しかし自分に真に正直になれば、それが自分のアイデアではないという理由で相手のアイデアを好ましく思わなかったことに気づくかもしれない。マイクロマネジメントは業務の管理だけでなく、他者のアイデアの拒絶という形でも現れることがある。
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翻訳・編集=出田静

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