ホンダが提携した深圳の自動運転のスタートアップ、AutoXの実力

(c) AutoX

深圳に本社を置く中国の自動運転開発のスタートアップ「AutoX」は4月16日、ホンダの中国法人である本田技研科技との提携を発表した。

AutoXは、すでにフォードやクライスラー、東風汽車、上海汽車、BYD、奇瑞汽車らと提携を結んでいる。同社のCOOを務めるジュエル・リーは、次のように述べた。

「中国の自動車市場は、他のどこの国よりも多様性に富んでおり、米国やドイツ、日本、韓国などのメーカーが参入している。さらに、中国には約200社の国産メーカーがある。自動運転のスタートアップの多くは、特定の1社のメーカーと提携する場合が多いが、当社は多様なパートナーと仕事をしたいと考えている」

AutoXの自動運転プラットフォームでは、全ての車両に同じセンサーとハードウェアが搭載されている。同社は、プラットフォームに参加するメーカーに対して、車両が適合しなければならない一連の規格を開示している。これにより、ハードとソフトの導入が迅速に進み、BYDの場合は「基準を満たした後、インテグレーションは1週間で完了した」とリーは述べた。

対応車両は、ハイブリッド車とフルEV車の双方にまたがっており、それぞれのタイプに利点があるという。「フルEVは、自律走行用のハードウェアに適したサブシステムを備えており、ハイブリッド車は航続距離が長いのが特徴だ」とリーは話した。

アリババが出資するAutoXは今年1月、深圳で完全無人運転のロボットタクシーのパイロットプログラムを始動したと発表した。同社はその後、中国で100台以上のロボットタクシーを稼働させており、そのうち30台がドライバーレス(運転手が同乗しない車両)だと述べていた。

同社のロボットタクシーは、地域の最高制限速度の時速40kmで走行し、1日あたり8〜10時間のオペレーションを実施中という。

リーによると同社はこのプログラムで、多くの乗客を運ぶことよりも、顧客のニーズを探ることに専念し、集めたデータをR&Dに活用していくという。

編集=上田裕資

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