地元紙『ダラス・モーニング・ニュース』とテキサス大学タイラー校が実施したこの世論調査では、登録有権者の45%が、アボットではなくマコノヒーに投票すると回答した。一方、アボットに投票すると回答した割合は33%にとどまった。
マコノヒーを支持しているのはおもに民主党支持者で、60%がマコノヒーに投票すると回答した。
この世論調査からはまた、マコノヒーが共和党支持者からもかなりの支持を得ていることがわかった。アボットよりもマコノヒーを支持すると回答した割合は、共和党支持者の場合は30%で、無党派層の場合は44%だった。
また、回答者の5人に1人あまり(22%)は、マコノヒーとアボット以外の候補者に投票すると答えた。
この世論調査は、登録有権者1126人を対象に、2021年4月6日から4月13日まで実施された。
州知事選への出馬を真剣に検討していると明かしたとはいえ、マコノヒーの政治姿勢はいまだに、やや謎めいている。州の投票記録によれば、マコノヒーが2012年以降にテキサス州で投票したのは、2018年と2020年に行われた連邦選挙の2度だけだ。その間に予備選挙で投票した記録はない。また、彼が州レベルや連邦レベルで寄付をした証拠もないと、『テキサス・トリビューン』紙は報じている。
マコノヒーは2020年11月、政治的に分断した状態は「破綻したビジネス」だと発言。また、同年12月のインタビューでは、「積極的な中道派」だと名乗っている。マコノヒーは共和党と民主党の両方を批判しており、どちらの政党とも手を組まないつもりだと述べている。2021年3月に出身地ロングビュー市の地元紙『ロングビュー・ニュース・ジャーナル』のインタビューに応じた際には、「民主党か共和党、あるいはほかの政党の一員として選挙に臨むのは、今では狭量な考え方であり、憲法の精神に反したものにすらなりつつある。なぜなら、政治家として尽くす相手は米国民、あるいは州民でなくてはならないからだ」と述べていた。
今回の世論調査結果は、マコノヒーが必要としている追い風となるかもしれない。最初に政界進出を匂わせた2020年11月のラジオ番組では、司会者に対し、出馬の決意は「自分自身というよりも、人々がどう判断するかによる」と発言していた。
マコノヒーはこれまでに何度も、政治家になる可能性についてコメントしている。3月には、テキサス州オースティンで、自身が所有するキャンピングカーのなかからCNBCのインタビューに応じ、「(自分の姿勢は)もったいぶっているわけではない。(出馬について)きちんと向き合い、真剣に検討している」と語っていた。