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2021.04.30 06:30

食品ロスを軽減するEコマース企業「Misfits Market」が215億円を調達

(C)Misfits Market

(C)Misfits Market

インドからの移民のアビ・ラメシュが2018年に設立した食品プラットフォーム「ミスフィット・マーケット(Misfits Market )」が、シリーズCラウンドで2億ドル(約215億円)を調達し、ユニコーンの仲間入りを果たしたことを発表した。

ラメシュは以前、フォーブスの「30アンダー30」に選出されていた。ミスフィット・マーケットの今回の調達は、AccelとD1 Capitalが共同で主導し、既存出資元のValor Equity PartnersやGreenoaks Capital、Sound Ventures、Third Kind Venturesなども参加した。

ミスフィット・マーケットは、農家から見た目が理由で通常の店に出荷できない農産物を引き取り、割引価格で販売するD2C型のEコマース・プラットフォームだ。

「店舗が農産物を棚に並べてくれない理由は、非常に不合理なものが多い。先日はオリーブオイルのメーカーから、5万缶の製品を引き取って欲しいという依頼を受けたが、その理由は、ラベルが逆さまになっているからだった」と、創業者でCEOのラメシュは話した。

ミスフィット・マーケットは、週に一度冷蔵トラックを農家に送り食品をピックアップして、倉庫に集めている。そして、オンラインで注文を受けて提携する運送業者に発送を依頼している。

同社の収益モデルは、週単位のサブスクリプション費用(小箱は週22ドル、大箱は34ドル)を徴収し、顧客は農産物の量に応じて追加料金を支払うというものだ。ラメシュによると、価格は一般の店よりも20〜50%程度安いという。

ペンシルバニア大学の卒業生であるラメシュがわずか2年半前に設立した同社は40万人の顧客を抱え、年商は1億ドルを突破。2019年から2020年にかけて前年比5倍の成長を記録した。ミスフィット・マーケットは、2つの倉庫でオペレーションを行っているが、間もなく3つ目の倉庫を立ち上げる計画だ。

家族でインドのチェンナイから移住してきたラメシュは、昨年の「30アンダー30」に選ばれた。以前は、Apollo Global Managementに勤務していた彼は、フィラデルフィアから車でペンシルバニア州東部の農場に向かっていた時に事業プランを思いついたという。

フィラデルフィアを拠点とするミスフィット・マーケットは現在、1000人以上の従業員を抱えている。今回の2億ドルの資金調達によって、同社の累計調達額は3億ドルを突破した。

編集=上田裕資

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