光学の神童と呼ばれた若手起業家のオースティン・ラッセル(26)が率いるルミナーは、昨年末にナスダックに上場した。同社は、プレスコットに加えてインテルのIR担当バイスプレジデントのトレイ・キャンベルを法務部門のトップに任命した。
ラッセルは声明で、「プレスコットは自律走行テクノロジー分野と自動車業界の双方で、事業を展開する上での課題を理解しており、ルミナーが事業を拡大していく上で、彼の洞察力や専門知識に期待している」と述べた。
ルミナーは、ボルボやダイムラートラック、上海汽車集団(SAIC)らと契約を結んだ後、製造を加速させる準備を進めている。同社のLiDARは、周囲の物体にレーザービームを照射し3次元の点群マップを作成する機能を持ち、自動運転車を安全に走行させる上で、重要な役割を担う。
一方で、イーロン・マスクはテスラの車両が、カメラのみで「フル・セルフ・ドライビング機能」を実現可能であり、LiDARに頼るのは愚かな行為だと述べている。マスクは、2019年4月のテスラの説明会でLiDARなどの高価なセンサーは不要で、馬鹿げていると述べていた。
米国の運輸安全規制当局は、最近ヒューストンで発生した死亡事故を含む、複数のテスラの事故について、オートパイロット機能が作動していたかどうかの調査を開始したが、プレスコットはその真っ只中で、テスラから離れた。
プレスコットは、以前はウーバーの自動運転部門のATGの法務主任も務めていた。「ルミナーは、自律走行の未来を担うテクノロジーを開発した。自動車の安全性とイノベーションにキャリアを捧げてきた者として、ルミナーを次のレベルに押し上げ、すべての人にとって安全な車両を実現したい」と、彼は述べた。