世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

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堀内勉氏。日本興業銀行、ゴールドマン・サックス証券を経て森ビルCFOも務めた、金融と不動産の世界では知る人ぞ知る存在だ。現在は多くの組織のアドバイザーなどを務めるほか、多様な分野の学者、ビジネスパーソンたちと「資本主義研究会」も主催、さらには書評サイト「HONZ」でレビュアーとしても活動する読書人であり碩学の徒である。

バブル崩壊、そしてリーマンショックとたび重なる金融危機に巻き込まれ、「正解のない問い」と対峙させられたときに差した一筋の光明はほかならぬ読書だったという堀内氏。このたび上梓した『読書大全 世界のビジネスリーダーが読んでいる経済・哲学・歴史・科学200冊』(日経BP刊)は約500ページの大著ながら、刊行たちまち重版、出版界の話題をさらっている。

本書執筆のきっかけについて堀内氏は、「読書の大切さを今のビジネスリーダーたちにも、是非、理解してもらいたいと思い、人類の歴史に残る名著についての本を出版することにした」と書く。

その堀内氏と、累計発行120万部突破のヒットセラー『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』、あの「ビリギャル」著者であり、心理学をベースにした科学的メソッドで知られる子別学習塾「坪田塾」塾長でもある坪田信貴氏との対談が実現した。

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伝記を通して、子どもは偉人と友達になる


堀内勉氏(以下、堀内子どもの頃の僕は特別に本が好きというわけではなかったのですが、図書館という静かで大きな、インテリジェントな空間がすごく好きでした。図書館には子ども全集の偉人伝があるじゃないですか。それでエジソンなどの伝記をよく読んでいました。

坪田信貴氏(以下、坪田):それは何歳位の時ですか?

堀内:小学校低学年のころです。もともとは虫や爬虫類など生き物が大好きで、オタマジャクシをカエルにしたり、イモムシを蝶へ孵化させたりしていました。そういうことが関係しているのかもしれないのですが、人間の生き様もすごく好きで伝記ばかりを読んでいたんです。

とても記憶に残っているのが源義経の伝記。一ノ谷の戦いで崖の上から平家に奇襲攻撃を仕掛ける鵯越の逆落としの話が大好きでした。誰もが無理だと思うような方法で、崖から馬ごと降りて攻めていくのです。源義経の伝記を読んで、人が思いつかないことをやるすごさに感動しました。


堀内勉氏(上)/坪田信貴氏

坪田:僕も小学校の時に図書館に通い詰めて伝記を読んでいました。 図書館で借りた伝記を、家まで帰る道すがら一冊読むというのがペースとして決まっていたんです。エジソンや源義経の逸話も感動しましたが、僕はやっぱり織田信長が好きでした。

織田信長の伝記を読んだ時「しまった」と思ったんです。もしも僕が戦国時代に生まれていたら全国統一できていたかもしれないのに、今の時代では全国統一できないじゃないかって(笑)。でも、現代に生きる人でも100年後には伝記になる人はいるということに気づいたんです。それから「僕の夢は世界史の教科書に載ることです」と言い続けるようになりました。

堀内: 伝記からは、「こんなにとてつもないことをした人がいたんだ」というリアル感が伝わってきますよね。

坪田:偉人の子ども時代の話も書かれていますよね。エジソンが学校に行っていなかったというエピソードなどを読むと、偉人も「意外と普通なんだ」と感じます。共感できますし、やる気が出ますよね。

構成=上沼祐樹 編集=石井節子

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