ビジネス

2021.04.21 17:00

米ファッション・サブスクが事業方針を転換、従来型Eコマース重視へ

(c) Stich Fix


同社の顧客は今夏以降、サブスクリプション・ボックスに加え、欲しい商品を個別に購入することが可能になる。それにより、同社は現在およそ400万人とされる顧客ベースの拡大を狙う。
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だが、米調査会社フォレスター・リサーチのアナリスト、スチャリタ・コダリはこうした計画について、「目先の利益に目がくらみ、将来の多大な利益をふいにする危険性もある」と指摘している。また、これまでスティッチ・フィックスが「心配はない」としてきた同業者との共食いが、今後は問題になる可能性もある。

一方、スポールディングにはもう一つ、新たなアイデアがある。それは、ライブ配信によるスタイリングだ。顧客はスタイリストとスケジュールを調整し、ビデオ通話を通じて30分間、サブスクリプション・ボックスに入れるアイテムに関するアドバイスをもらうことなどができる。

また、ボックスに入るアイテムを顧客が事前に確認できるようにするなど、同社は創業当初とは異なった新しいビジネスモデルへの転換に向け、他にも取り組みを進めている。英国では事前に商品を確認できるようにしたことで、注文額が平均10%増加。顧客離れを食い止めることにつながったという。
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近く同社の会長となるレイクは先ごろ、従業員に宛ててメールを送信。「私たちは新たな局面を迎えようとしている」として、こうした事業方針の転換は、同社が築いてきたパーソナル・スタイリングの能力を最大限に活用するためのものだと説明している。

編集=木内涼子

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