一方、同じくシンガポールを拠点とするShawn Liが設立したE3A Healthcareは、新生児のための非侵襲的なケアを開発している。同社の最初の製品は、光電子工学と信号処理を組み合わせた乳児の黄疸を監視する光線治療装置のPTMasterだ。
また、メルボルン本拠のVentora Medicalを設立したEdward BuijsとAmy Yuは、これまで存在しなかった呼吸サポートシステムを開発し、新生児向けの医療をサポートしている。
バイドゥが支援する医療デバイス企業
中国からは、脳卒中患者の回復を支援するデバイスを開発したYrobot社のSun Pengmingが選出された。同社の軽量なウェアラブル製品は、動きを検知してサポートを提供するAIを採用している。蘇州を拠点とするYrobotは、Hillhouse Capitalや中国の検索エンジン大手のバイドゥから資金を調達している。
さらに、今年のヘルスケア部門では医療サービスのオンライン化を目指す企業も選出された。Nicole Liuが設立したシドニーのスタートアップ企業Kin Fertilityは、高品質で便利な生殖医療への需要が高まっていると考え、オンライン避妊サービスを始動した。同社のサービスでユーザーは、アンケートに答えて医師に相談し、定期的に避妊薬を届けてもらうことが可能だ。
インドのハイデラバードを拠点とするDigi-Prex社も、オンライン薬局サービスで慢性疾患を持つ患者の支持を獲得している。同社の創業者のSamarth Sindhiは、ワッツアップを通じて処方箋をアップロードした患者に、毎月医薬品を配送している。Sindhiは、2019年にコースラベンチャーズやYコンビネータ、ティンダーの共同創業者のジャスティン・マティーンなどから550万ドルのシード資金を調達した。