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イスラエルでは、新型コロナワクチンの迅速かつ効率的な接種推進によって、感染拡大がおおむね食い止められている状況だ。新規感染者数は1月末以降、大幅に減少している。

同国が1日あたりの新規感染者数のピークを迎えたのは、感染第3波のただ中にあった1月27日のこと。新たに感染が確認された人の数は、この日だけで1万2000人に迫る勢いだった。それが4月10日になると、この数字は139人にまで減少している(オックスフォード大運営の「Our World In Data」調べ)。しかも、数週間前から経済活動が徐々に再開されているにもかかわらず、この新規感染者の減少傾向は変わっていない。900万人のイスラエル国民にとっては、どうやらパンデミックの終わりが見えてきたと言える情勢だ。

イスラエルの政府当局は、それでも警戒を緩めていない。これは、ワクチンへの耐性がより強く、致死性が高いとされる新型コロナウイルスの新たな変異株の発生や感染拡大を踏まえたものだ。さらに4月10日には、南アフリカで発見された変異株が、米ファイザー/独ビオンテック製のワクチンで生じる免疫の防御をすり抜ける恐れがあることを示唆する、イスラエルでの新たな研究結果も明らかになった。同国全土で接種されてきたワクチンのほぼすべてがこのタイプであることを考えると、これは懸念を招きかねない展開だ。

ただし、この研究はサンプル数が少ないものだ。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、重症化や死亡を防ぐワクチンの効果は変わらないと指摘し、この論文について「誤解を招きかねない」と注意を促している。

イスラエルの日常生活は、この数週間で、コロナ前の通常の状態と呼んでも差し支えないところまで戻りつつある。それでも、屋内・屋外の両方でマスクの着用を義務付ける規則は変わっておらず、まだウイルスとの戦いが終わったわけでないことを国民に知らしめている。

だが、そんな状況にも変化が起きるかもしれない。複数の報道が、イスラエル保健省が、早ければ4月第4週にも屋外でのマスク着用義務を撤廃するとの見込みを伝えているからだ。報道が事実なら、この規則が施行されてから実に1年近くを経ての解除となる。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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