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2021.04.19

スロバキアの地でWoltに救われた男──商社を飛び出し、今、業界最高のチームを構築する

世界中でプレイヤーがしのぎを削るフードデリバリー業界。日本でもこの1、2年で国内外多数のプレイヤーが出現し覇権争いを演じている。

「結局どこのサービスが最後に残るのかは、どこの会社のチームが優れているか次第だと思っています」

そう呟くのは、北欧発フードデリバリーWolt(ウォルト)の日本法人で九州・中四国・沖縄エリアのゼネラルマネジャーを務める高木慶太。2020年11月の入社前は、住友商事からスロバキアの事業会社に出向していた。

見知らぬ土地で、自分以外に誰も日本人がいない状況の中、120人規模の組織の立て直しを断行。一度は赤字転落した会社を黒字回復に導いたが、その道のりは決して生易しいものではなかった。

高木は現在、チームづくりに最も大きなやりがいを感じていると語った。朗らかな笑顔が印象的な若者は、海の向こうで何を見てきたのか。そして今、Woltで成し遂げたい夢とは。

壊れた時計を直すのは、ゼロからつくるより難しい


「スロバキアの事業会社に行ってほしい」

住友商事に入社して2年半が経とうとしていた頃、20代半ばの高木に海外駐在の辞令が出た。もともとグローバルに働きたいと思っていた高木にとって、願ってもない話だった。

高鳴る胸を抑え、スロバキアへ。このときはまだ、異国の地でどれほどの試練が待ち受けているのかなんて、思いも及ばなかっただろう。

「働き始めると、会社の問題点が次々と見えてきたんです。特に、問題が起きると人のせいにしてしまうカルチャーは根深かった。『創業から時間をかけてこうなってきたんだな』と気づいた頃には、赤字に転落。自分が立て直すことになりました」

現地の日本人は高木ただ一人。四面楚歌の状況で、人員整理と新規採用を手探りで進めていった。従業員の恨みを買って脅迫されたこともあるという。「プレッシャーで歯ぎしりしすぎて、顎が開かなくなりました」と笑うが、ただ事ではなかったはずだ。

「このときは本当にきつかったですね......。でも、楽しかったんです。きついけど楽しい仕事の中毒者になっちゃいました。『もうやめらんない、これ』って(笑)」

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しかし、商社勤めを続ける以上、駐在は会社員人生の一部に過ぎない。日本の安定した会社で働くキャリアに魅力を感じられなくなっていた高木は、30歳を前に転職を決意する。

エージェントに紹介されたWoltは、身近な存在だった。スロバキア駐在中にユーザーとして利用していたからだ。外食できる店が少なく、パスタばかり食べて体調を崩していたが、Woltを使い始めてからは美味しい御飯を食べられる生活を送れるようになっていた。

Woltに惹かれた理由はそれだけではない。高木はスロバキア時代を振り返り、ある一つの後悔を口にした。

「まだ理想のチームをつくりきれたわけではありませんでした。任期が来たので帰国しましたが、可能ならあと5年、10年はいたかった。やっと黒字化できて、これから結果が伴ってくるタイミングだったので」

スロバキアでは、会社の組織文化を変えることの難しさを骨身にしみて知った。だからこそ、次は新しいやり方でチャレンジしたいという想いが芽生えたそうだ。

「チームづくりにおいては、壊れた時計を直すのってゼロから時計をつくるのより大変なんです。立て直しではなく、ゼロから組織をつくらせてくれたらどんなにいいだろうって思っていました。その点、WoltならSouth(九州・中四国・沖縄エリア)のゼネラルマネジャーとして新しくチームを立ち上げられる。ぜひチャレンジしたいと思いました」

ゼロから理想のチームをつくってみたい──。スロバキアでの未練を抱えた高木の、西日本を舞台とする新たな挑戦が始まった。

何かあれば返金して解決......それ“だけ”で、心は満たされるのか


元Woltユーザーでもある高木は、欧米のフードデリバリー業界事情に精通している。

「北欧・中東・バルカン諸国ではWoltがナンバーワンです。イギリスはDeliveroo(デリバルー)、スペインなどの西欧では‎Glovo(グロボ)、フランスやドイツではDelivery Hero(デリバリーヒーロー)が強いですね。Uber Eatsもヨーロッパでは苦戦していると聞きます」

世界のフードデリバリー業界事情からも日本はままだまだ過渡期にあり、成熟しきれていない市場であることがわかる。

高木によると、フードデリバリーサービスの質は「事業の起点がライドヘイリング(配車サービス)なのか、フードデリバリーなのかによって違いがある」という。

「ライドヘイリングは『規模の経済』を重視する事業なので、そこから派生したフードデリバリー事業は効率化に傾倒しており、一方、純粋にフードデリバリーから始まったプレイヤーは、自分たちの事業をサービス業だと認識している。ユーザーやパートナーの満足度を重視している点に特徴があります」

フードデリバリー事業を起点に始まったWoltの「サービス業」としての特徴は、どのような点に表れているのだろうか。

「例えば、配達トラブルやお客様のキャンセルなどで食事を届けられなくなってしまった場合、Woltでは必ず直接レストランにカスタマーサポートが連絡することになっています。『ただ返金すればいい』という考えではなくWoltはパートナーにリスペクトを示すことが大切だと考えています」

また、Woltは各指示を東京からトップダウンで行うのではなく、各地域の事業所を持ち社員を雇用して直接お客様とお話しする機会を大切にしている。この点からも、いかにユーザーやパートナーとのタッチポイントを重視しているかがうかがえる。

「『関わる人を大切にしながら成長していきたい』というカルチャーは、Woltの一番の強みです。優れた組織文化を醸成する難しさは、私がスロバキアで一番手痛く学んだこと。組織を立て直した経験があるから、なおさらWoltの良さがわかるんです」

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日本は一つの巨大市場か、それとも小さい市場の集合体か


商社マンからWoltのゼネラルマネジャーへと転身を遂げ、4カ月が経った。高木は「毎日が楽しくてしょうがない」と噛みしめるように言う。

「もちろん、ユーザー数を伸ばしたいとか、競争に勝ちたいという気持ちもあります。でも個人的に一番嬉しいのは、前の職場で窮屈さを感じていたチームメンバーが輝いてくれること。仕事の楽しさを知って羽ばたいてもらえるのは最高ですね」

チームづくりに情熱を傾ける高木に、組織運営で心掛けている点を聞いてみた。すると、「特に何もしていない」という少し意外な答えが返ってきた。

「Wolt本社が日本に多くの判断を任せてくれているように、自分も担当地域のことはできるだけ現場のメンバーに委ねたい。僕の役割は、メンバーのやりたいことをサポートすること。それだけです。

Woltの組織って、サッカーチームみたいなんです。フィールドに立つと、メンバー間に上下関係ってありませんよね?それぞれのポジションで、やるべきことをやる。役職にかかわらず、一人ひとりがプロ意識を持って働いています」

だからこそ、Woltにはトップダウンなアプローチも中央集権的なアプローチも存在しない。「自分で仕事を前に進めていきたい人にとっては天国のような職場」だと、高木は笑った。

地方を巡る忙しい日々。時間を惜しまずにどこへでも足を運ぶのには理由がある。

「Woltの本社があるヨーロッパは小さい国の集合体で、都市の人口は約100万人と小規模です。カルチャーも言語も全然違いますが、そのエリアを一つ一つ丁寧に対応しなければ成功しません。

では、日本の市場をどう攻めるのか。アメリカのような一つの巨大市場と見るのか、それともヨーロッパのような小さい市場の集合体と見るのか。僕は、後者のやり方が成功すると信じています」

ローカルに愛されるフードデリバリーサービスは、一人ひとりのメンバーが輝きながら働くチームから生まれる。遠い異国の地で孤軍奮闘した一人の日本人は、関わる全ての人を幸せにするリーダーへと成長を遂げていた。

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