メンター指導の機会を台無しにする、4つの過ち

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3. 相手から何を得られるかのみに注目すること


メンターとの関係はギブ・アンド・テークとして考えてしまいがちだが、本来はギブ・アンド・ギブになるべきだ。

会計事務所大手デロイトのジェン・フィッシャー最高ウェルビーイング責任者は「メンターシップはメンターにとっても成長の機会であり、指導を受ける側と同じくらい多くのことを指導関係から学び、得ることができる」と述べた。

相手に対しどのような貢献ができるかを考えず、自分が何を得られるかだけに注目して毎回会議に臨む人は、メンターと強い互恵的な絆を築く大きな機会を逃している。メンターも成長し、学びたいと思っている。

メンターと一緒に過ごす時間が相手にとっても価値あるものになるような機会を探すこと。あなたは(もしかしたら世代や経歴の違いから)相手にはないスキルや見識を持っている可能性が高い。機会があれば革新的なアイデアを共有したり、厄介な問題に対して支援の手を差し伸べたりすることをためらわないこと。

4. 無条件の支援や応援を期待すること


親はあなたのことを無条件に愛し、いつでも「うまくやった」と言ってくれるかもしれない。しかしメンターに求められるものは違う。

女子のための指導プログラム「エトレ(Être)」の創業者であるイラナ・レイアCEOは「私にとって最も効果的だったメンターは、私が行き詰まっているときや勇気を持てなかった場面、なぜ私のアプローチが的外れだったのかを指摘する意思がある人だった」と述べた。

「素晴らしいメンターは励まし鼓舞するだけでなく、積極的に相手に異議を唱え、指導している相手が安全地帯を抜けて成長できるよう強いるものだ」

メンターにいつでも揺るぎない支援を期待するのは不公平だ。あなたの役目は、相手の支援が得られるように行動することだという点を忘れないこと。あなたのパフォーマンスややる気に基づいてメンターが支援したいという気持ちになってくれるのが望ましいが、それをすぐに期待してはいけない。

ますます複雑になる職場環境では、メンターはこれまでに増して重要になっている。遠隔勤務がより一般的になり、従業員は上級管理職に自分の存在をもっと認識してもらおうと必死だ。この点で、多くの人はメンターなどの擁護者を頼っている。

メンターからの指導は確かに価値あるものだが、必ずしも楽だとは限らない。強いメンター関係を築くには意図的で的を絞った焦点を持つことが必要だが、得られる効果の大きさにはその価値が大いにある。

翻訳・編集=出田静

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