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Talon共同創業者のOfer Ben-Noon(左)とOhad Bobrov(右)/(C)TALON

イスラエルのサイバーセキュリティのスタートアップ企業「Talon」が、2600万ドル(約28億円)のシード資金の調達に成功した。同社は、まだプロダクトをリリースしていないにも関わらず、イスラエルのスタートアップとしては過去最大のシード資金を調達した。

ステルスモードから脱出したばかりの、このスタートアップは、コロナ禍によって定着した新たなライフスタイルに適応し、多くの人々が自宅から仕事をする上で、安全なデータ運用を可能にする。Talonのセキュリティツールは、スマホやPCなどのデバイスの個人的な使用と業務での使用を、シームレスに分離する。同社の共同創業者でCEOのOfer Ben-Noonは、競合他社に優位性を与えてしまうことを恐れて、それ以上の詳細を明かすことを躊躇している。

「PCにマルウェアがインストールされた場合、そのマルウェアは簡単に組織の中に入り込み、デバイスで起こっているすべてのことを追跡できる。解決策としては、デバイスを2つの環境に分けて、隔離することが挙げられる」と彼は話す。

Ben-Noonともう一人の共同創業者のOhad Bobrovらのアイデアは、イスラエルの投資会社であるTeam8とLightspeed Venture Partnersの投資家たちを魅了した。彼らは今回の調達資金で、約30人を新たに採用する計画だ。

Talonの魅力のひとつは、創業チームの経歴にある。Ben-Noonが以前、創業に関わったArgus Cybersecurityは自動車をサイバー攻撃から守る企業で、同社の技術は近い将来に5000万台もの自動車を守ることになる。Argusは、ドイツの自動車部品メーカーのコンチネンタルに約5億ドルで買収された。

一方でBobrovは、スマートフォンに特化したサイバーセキュリティ企業のLacoon Mobile Securityの設立に携わり、2015年にイスラエル最大級のハイテク企業のチェック・ポイントに1億ドルで売却していた。

Ben-NoonとBobrovは共に、イスラエルの諜報機関である「8200部隊」に所属していた。8200部隊は、最高レベルの諜報活動を行うだけでなく、数多くの成功した起業家を輩出したことで知られている。

パンデミックの影響で多くの企業が困難に直面する中でも、Talonのような企業にとっては、成功を収めるチャンスが広がっている。

編集=上田裕資

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