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ゼネラルモーターズ(GM)が支援する自動運転のスタートアップ企業「クルーズ」は4月15日、すでに発表していた資金調達ラウンドにウォルマートらが新たに参加し、調達額が総額27億5000万ドル(約3000億円)に増加したと発表した。

これにより、クルーズは業界で最も資金力のある自動運転テクノロジー企業になりそうだ。

クルーズは今年1月、マイクロソフトなどから20億ドルを調達したと発表していた。サンフランシスコに本拠を置くクルーズは、ウォルマート以外の新たな出資元の名前を明かしていないが、評価額が300億ドル(約3兆2700億円)以上に達したと述べた。元GM社長のダン・アマンが率いるクルーズには、ホンダやソフトバンクも出資している。

ウォルマートUSの社長兼CEOのジョン・ファーナーは公式ブログで、「今回の出資は当社にとって大きな意味を持つものであり、自動運転車の恩恵をすべての人にもたらすという当社のコミットメントを示すものだ」と述べた。

クルーズとウォルマートは、昨年11月にアリゾナ州スコッツデールで配送のパイロットプログラムを開始していた。

クルーズは、ロボットタクシーサービスの開発に注力しており、サンフランシスコで始動させた後に、他の市場に拡大させようとしている。同社は先日、ドバイの道路交通局と契約を結び、2030年までに4000台のオンデマンドの自律走行タクシー車両を走らせると発表した。

エンジニアで起業家のカイル・ヴォグト(Kyle Vogt)らが2013年に設立したクルーズは当初、2019年末までにサンフランシスコで商用ライドサービスを開始する予定だったが、その計画は延期させていた。

モルガン・スタンレーのアナリストのアダム・ジョナスは、「ウォルマートは、自動運転及びラストマイルの配送の実現に向けて動いている模様だ」と述べている。「ラストマイルは小売業のフルフィルメントの中でも最もコストのかかる部分であり、このコストを可能な限り抑えたいと考えている。ラストマイルの配送が具体的にどのようなものになるかは不明だが、ウォルマートのような規模の企業が、この分野に投資することは理にかなっている」と彼は続けた。

累計調達額はウェイモを突破の可能性


今回の追加の資金調達で、クルーズの累計調達額は100億ドルに達し、この分野で最も長い歴史を誇るアルファベット傘下のウェイモを上回る可能性がある。ウェイモは2020年に外部の投資家から総額30億ドルを調達したが、グーグルがそれまでの10年間にどれだけの資金を注ぎ込んだかは公表していない。

「自動運転車は、交通をより安全に、よりクリーンに、そして誰もが利用しやすいものにしていく」と、クルーズのアマンは声明で述べた。「これを実現するためには、明確なミッションや世界レベルの人材、素晴らしいパートナー、そして多くの資本が必要だ」と彼は述べている。

編集=上田裕資

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