英医学誌も開催を危険視する「東京オリンピック」の行方

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英医学誌が「開催を危険視する論説」を掲載


共同通信社が12日に発表した世論調査結果によると、日本国民のうち東京オリンピックを計画通りに進めるべきだと考える人の割合は24.5%だった。一方、39.2%は中止すべきだと考え、32.8%が再延期を望んでいた。

日本が新型コロナウイルスの第4波に直面する中で、五輪の開催は危ぶまれている。14日に発表された新規感染者の数は全国で4300人を超え、1月下旬以降で過去最多を記録した。当局は、感染力の強い亜種が全国に広がっているため、医療機関に負担がかかっていると警告している。

日本はワクチンの接種に関しても遅れをとっている。ジョンズ・ホプキンス大学によると、日本では人口のわずか0.5%しかワクチンを接種しておらず、高齢者へのワクチン接種も今週始まったばかりだ。

公衆衛生の専門家は、五輪を安全に開催するためには一般市民の50〜70%がワクチンを接種する必要があると指摘している。また、14日に英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)に掲載された論説記事で、英国と日本の医療専門家チームは、「日本の逼迫する医療体制と非効率な検査・追跡・隔離の仕組みは、大会を安全に運営し、アウトブレイクを封じ込める日本の能力に著しいダメージを及ぼす可能性がある」と警告した。

編集=上田裕資

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