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2021.04.18 07:00

「創造性」は天才の特権ではない。変化の時代は「進化思考」で生き残れ

『進化思考ー生き残るコンセプトをつくる「変異と適応」』(4月21日、太刀川英輔著、海士の風刊)


最後に2人は、Forbes JAPANの読者にこんなメッセージを残した。
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「ぼくはトヨタでエンジニアをしていたなかで、世の中に疑問を感じていたことについて我慢し続けることができなくなって、会社を辞めて、海士町に移住して起業しました。自分の旗を掲げてみたんです。怖かったし、勇気が必要だったけれども、やってみると仲間もたくさんできたし、世の中は変わっていくし、できることはたくさんありました。

自分のほしい未来に一歩踏み出してみて、こういうふうに身の回りや社会を変えたい、こんな世の中になってほしい、会社をやめるだけでなくこんな会社にしたいということを行動に移して周りに表明してみてください。ぼくの実体験から、自分で思っているよりも共感が生まれて、想像以上のことができますから。そして、そうした行動を起こす時に、この本はきっと役に立つでしょう」(阿部氏)

「Forbes JAPANの読者の方は、きっと創造的な人が多いと思います。みなさんが無意識で行っていた思考プロセスが、この本にはたくさん書いてあると思います。それが自然科学的な構造的に可視化されると、きっと発想を扱いやすくなるはずです。
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世の中に完璧なものは1つもない。だから手段となる代案はたくさんあります。皆さんの力で、目の前にあるものをもっと良いものに作り替えて欲しい。

また、代案はたくさんあるけれども、本質的な目的は少ない。だから関係性の中から大きな目的を見つけた人たちは、いつの間にか領域を超えて繋がってしまうでしょう。そうして創造的なプロジェクトを生み出しているうちに、僕とべっく(阿部氏)みたいに、越境した仲間に自然と出会うと思います。この本は皆さんの力になるために書いたもの。皆さんが生み出す変化を応援しています」(太刀川)

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太刀川英輔(たちかわえいすけ)◎NOSIGNER代表、進化思考家、デザインストラテジスト、慶應義塾大学特別招聘准教授。プロダクト、グラフィック、建築、空間、発明の領域を越境し、次世代エネルギー、地域活性、伝統産業、科学コミュニケーション、SDGs等のデザインプロジェクトを手掛ける。新書『進化思考ー生き残るコンセプトをつくる「変異と適応」』。

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阿部裕志(あべひろし)◎1978年愛媛県生まれ。京都大学大学院修士号を取得後、トヨタ自動車の生産技術エンジニアとして働く。2008年海士町に移住。「巡の環」を創業。2018年「風と土と」へ社名を変更。2019年2月、出版社「海士の風」を立ち上げる。環境省・プラットフォームのあり方に関する検討ワーキング委員、海士町教育委員教育長代行、AMAホールディングス取締役を務める。平成26年度ふるさとづくり大賞総務大臣賞受賞。著書『僕たちは島で、未来を見ることにした(木楽舎)』。

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取材・文=長谷川寧々 編集=石井節子

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