2019年からの最大の変化の一つは、ポルノに関連するタブレットの使用が29%減少したことだった。デスクトップも5%減だったが、スマートフォンは4.7%増だった。その結果、2020年のポルノのトラフィックに占めるスマホの割合は80%に達していた。
パンデミック後に多くの人々が自宅に閉じ込められた中で、デスクトップやラップトップでポルノを見ることも出来たはずだが、多くの人がスマホを選んだというのは興味深い。
スマホからのアクセス率は、世界平均では80%だったが、米国ではさらに伸びて83%に達していた。しかし、この比率は世界トップのフィリピンでは93%で、メキシコでは92%だった。さらに最も伸び率が高かったロシアでは、前年から10ポイントも増加していた。
一方で、OS別で見ると、アメリカではアップルのiOSが主流で、オーストラリアやニュージーランド、スイス、イギリス、ノルウェー、スウェーデン、カンボジア、日本でもアップル製品でポルノを楽しむ人々が多数派だった。興味深いことに、北朝鮮においてもiOSが多数派を占めていた。
その他の国の人々は、主にアンドロイド端末を使ってポルノにアクセスしていた。
モバイルブラウザの統計では、ChromeとSafariがそれぞれ46.7%と41.1%を占めていた。さらに、サムスンのモバイルブラウザが5.4%で3位に入ったことも特筆に値する。
アップル製品からのポルノ視聴が増加
一方でデスクトップブラウザでは、Chrome が53.2%、Safariが18.4%、Edgeが10.3%だった。デスクトップのSafariユーザーは、前年から106%の伸びになっており、これはアップルファンたちが、ようやくポルノを快適に視聴できるコンピュータ(おそらく最新のApple MacBook Pro)を手に入れたことを示している。
前述の国々では、アップルのiOSがモバイルのポルノ視聴に最も利用されるOSだったが、全世界ではアンドロイドOSが多数派であり、アンドロイドが52.9%、iOSは46.8%だった。
一方で、デスクトップのポルノ視聴について言うと、トラフィックシェアではWindowsが66.6%でMac OSが26.1%と、Windowsに軍配があがったが、Mac OSは前年比で57%増の伸びとなっており、アップルユーザーが追いつこうとしているのは明らかだ。
ポルノにアクセスするために、どのタイプのスマホを使うのかは、多くの人にとってさほど重要な問題ではないかもしれない。しかし、アップルとアンドロイドのパワーバランスを考える上で、これも一つの興味深い指標と言えそうだ。