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さらに、カリフォルニア州は2019年10月に州として初めて、毛皮製品の販売と製造を2023年から禁止する法案を成立させた。同様の禁止法案は、ニューヨーク州やロードアイランド州、ハワイ州でも検討されている。

PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)や全米人道協会などの団体はかねてから、動物虐待と倫理観の欠如を理由に、毛皮用の動物飼育と毛皮の製造を止めるよう呼びかけている。50を超える動物愛護団体が参加する「毛皮に反対する国際連盟(Fur-Free Alliance:FFA」は、北米と欧州の両地域で、毛皮使用に反対する声が一般市民から広くあがっていると主張している。米国では市民の約71%、カナダでは約81%が毛皮の禁止を支持しているという。

欧州では、オーストリア、英国、ベルギー、ルクセンブルク、クロアチア、チェコ共和国、スロベニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、マケドニアが毛皮用の動物飼育をすでに禁止。オランダとノルウェーも、それぞれ2024年と2025年に毛皮用の動物飼育を禁止するほか、フランスでは2025年までに、残っている4カ所の毛皮用動物飼育施設を閉鎖する予定だ。

一方、国際毛皮連盟(IFF)のCEO、マーク・オーテン(Mark Oaten)は、声明で次のように述べた。「ファッション業界が持続可能性の向上を目指し、もっぱら化学素材を用いた衣類を利用することに歯止めをかけようと努める時代において、サックス・フィフス・アベニューの毛皮販売停止という決断はまったく理解できない。毛皮は、真に持続可能な数少ないファッションアイテムのひとつであり、サックス・フィフス・アベニューは天然毛皮の販売を継続すべきだ。同社は顧客の声を尊重し、顧客が求める製品を購入できる選択の自由を提供すべきだ。しかし残念ながら、同社は動物愛護活動家に耳を傾けることした。そうした活動家の意見は、幅広い国民の声を代表するものではない。活動家の意見に従うことで、サックス・フィフス・アベニューは近いうちに、ウールやレザー、シルクも禁止しなくてはならなくなるだろう」

中国では、毛皮用の動物飼育が盛んに行われている。全米人道協会によると、中国では2019年に、1400万匹以上のキツネ、1350万匹のタヌキ、1160万匹のミンクが繁殖され、毛皮が輸出された。中国は世界最大の毛皮生産地であるだけでなく、毛皮を使った衣類を米国に最も多く輸出している国でもある。中国の毛皮産業は、610億ドル規模に上ると推定されている。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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